2011年10月13日木曜日

────9.29農民連────
損害賠償の早期支払い等を求め、東電要請

2011年9月29日


東京電力株式会社 社長 西澤 俊夫 様
東京電力株式会社千葉支店長 古谷 昌伯 様

損害賠償の早期支払い等に関わる要請について



農民運動千葉県連合会(千葉農民連)
 会長 大木 傳一郎



千葉県内の玄米から放射性物質が検出されず、ひと安堵しているところです。しかし、福島原子力発電所事故から半年が経過しましたが、いまだ事故の収束に至っていません。いま、多くの国民は放射能汚染に怯えた暮らしを余儀なくされ、秋の収穫期を迎えた農民は、作物汚染の不安にさいなまれる日々です。

今回の原発事故によって放射能と国民の暮らし、食の安全は両立しないことが明らかになりました。東電と政府は、あらゆる知見を総結集して1日も早く原発事故を収束させることを強く要請するものです。

同時に、今回の原発事故は明らかに人災であって、東京電力が原発によって及ぼしているあらゆる損害を一刻も早く賠償するとともに、今後、発生する損害についても全面的に継続して賠償することを強く要請します。賠償に関わって、「原子力損害賠償紛争審査会」が「中間指針」を打ち出しました。私たちは「中間指針」について、賠償の範囲を線引きする極めて不十分なものでありますが、「中間指針」のなかに、いわゆる
「線引き」の外について「直ちに賠償の対象にならないというものではない」、風評について「平均的・一般的な人を基準に合理性を有している場合は賠償の対象」などの表現が入ったことは重要と考えます。 こうした点も踏まえて貴社におかれまして、全面賠償に向けた誠意ある対応とともに、下記の事項について実現されますよう要請します。


(1)10月から賠償の本払いを行うとしていますが、出荷制限に伴って作付けできなくなった損害および風評被害の仮払いについて、未だに支払いが行われていないものがあります。これらの支払いを10月以降に先送りせず、即刻、支払うこと。

(2)本払いについて3カ月ごとに行うとしているが、最低限1カ月ごとに支払うこと。農家の場合12月が精算の時期であり農家の実情にそった支払いの早期実施を求めます。同時に、過度な書類の提出を強要しないこと。

(3)風評被害の仮払いについて、JA等が提出した請求には仮払いしたにもかかわらず、個人の請求についてはその請求書式すら明らかにしない差別的扱いをしてきたが、本払にあたっては団体、個人への差別的扱いをしないこと。

(4)原子力損害賠償審査会の「中間指針」は、検査費用について「風評被害を回避するための検査費用」や「取引先の要求等により実施を余儀なくされた検査費用」について賠償の対象としています。農作物の放射能検査費用については、このことを踏まえて対応すること。

(5)精神的損害に対する慰謝料については、最終合意に至らなくても、貴社が認める最低限の金額をまずは仮払いすること。

(6)土壌を含む除染に関わる費用について、全面的に東京電力が負担すること。

 

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