2010年5月28日金曜日

【館山港多目的桟橋の完成について】
   ───4月15日 森田知事定例記者会見───

(知事)

 次に、館山港に観光客などをお出迎えする海の玄関口として整備を進めてまいりました「多目的桟橋」がこのたび完成し、4月25日に供用を開始いたします。

 この桟橋は、国と県、館山市が連携して策定した「館山港 港湾振興ビジョン」を受けて、大型客船やさまざまな船舶が利用できる「多目的桟橋」として県が整備を進めてきたものでございます。

 館山港へは、これまでの館山と大島を50分で結ぶ高速ジェット船の季節運航や大型客船の沖合への寄港などが行われておりますが、桟橋の完成により、大型客船から直接乗り降りができるなど一層便利になり、より多くの皆様に快適にご利用いただけるようになります。

 この多目的桟橋の特徴は2つあります。

 1つ目は、大型客船が寄港することを目的とした港湾施設としては、県内初のものであるということです。

 2つ目は、自然の地形を生かしたまま7.5メートルの水深を確保するため、約500メートルも沖合に整備したことでございます。これによって館山湾に生息する「ウミホタル」への影響も最小限にとどめることができました。

 4月25日の日曜日には、館山市の主催により「竣工式典」が開催され、私も出席してテープカットを行う予定でございます。

 また、渡り初めや日本を代表する大型客船である新生「にっぽん丸」も寄港することになっていますので、ぜひ会場に足をお運びくださいませ。

 この桟橋が南房総地域の新たな観光拠点となり、観光地としてのさらなる魅力向上につながることを期待しております。

 県といたしましては、今後も千葉県の魅力を最大限に発揮できるように、地元市などともに連携して、県内各地域の観光振興に取り組んでまいります。

 

2010年5月26日水曜日

千葉県次世代育成支援行動計画(後期計画)の策定について
    ──森田知事定例記者会見 4月15日──

(知事)

 おはようございます。

 最初に、県では、このたび、次代を担う子どもたちが健やかに育つよう支援していくため、「千葉県次世代育成支援行動計画」の後期計画を策定いたしました。

 この計画は、平成22年度から5年間に実施する次世代育成の総合的な取組みを示したものでございます。

 計画の策定に当たっては、「千葉県総合計画」を初め、関連関係である「千葉県ひとり親家庭等ふれあいサポートプラン」などとの整合を図りました。

 また、「次世代育成支援対策を推進する千葉県民会議」からのご提言や、県民の皆様から寄せられたご意見等を反映して策定いたしました。

 計画の基本理念は、「子どもは地域の宝。全ての子どもと子育て家庭の『育ち』を地域のみんなで支える。」といたしました。世代を越えて、いろいろな人たちが相互にかかわり合いながら、子どもを地域の宝として、みんなで育てていく社会を目指すということでございます。

 そして、子どもの成長にとって特に大切なのが「家庭」でございます。この計画では、「家庭」を基本に、地域が一体となって子育てを支える社会の実現に向け、「子どもと若者」、「親」、「地域」の3つの視点から、児童福祉や教育、保健医療、就労、男女共同参画など、幅広い分野で総合的な施策を展開いたします。

 具体的な取組みを3つ紹介いたします。

 1つ目は、子育て世帯の経済的負担を軽減するために、乳幼児医療費助成の対象を拡大し、「子ども医療費助成事業」として充実させます。

 2つ目は、多様化するニーズに対応した保育サービスの充実を図るとともに、待機児童の解消に向けて保育所整備を推進いたします。

 3つ目は、児童虐待の防止や要保護児童を支援するために、児童相談所の体制を強化するとともに、県立児童養護施設である「富浦学園」の整備を推進いたします。

 今後、計画の推進に当たっては、市町村や県民の皆様とともに、「チームスピリット」の精神で、全力で取り組んでまいります。そして、日本の未来を担う子どもたちが、健やかに生まれ、夢と希望を持ちながら、元気に育つことができる「子育てサポート日本一」の千葉県を目指してまいりたいと思います。

2010年5月24日月曜日

南房総の広域農道工事で不適正な決済問題
 森田知事定例記者会見 4月15日

(記者)

 よろしくお願いします。南房総の広域農道でトンネル工事があったそうですが、それについて不適正な、通常の決済ではないような行政手続があったと聞くのですが、それについてのご説明と、知事のご見解をお尋ねしたいのと、あともう一点、先週多分、人間ドックに入られていたと思うのですが、県民の皆さんも関心があるところで、もしも結果などがわかっていることがあれば、教えていただきたいのですが。

(知事)

 1問目でございますが、担当部から報告を受けています。農林水産部に事実関係を調査し、わかり次第、発表するように指示いたしました。




千葉 虚偽の工事完成報告
   県センター予算繰り越し措置怠る


 県は15日、国の補助事業で南房総市富浦町大津などに建設中の安房地区広域農道工事2件が、工期内に完成しなかったにもかかわらず、予算の繰り越し手続きなど必要な措置を取らずに工事を続けていたと発表した。うち1件では、工事が未完成のまま虚偽の「工事完成報告書」が出されていたことも判明。県は県発注工事を対象に調査するとともに、関係者の処分も検討する方針。

 問題の工事は、同市富浦町大津から富津館山道路をくぐって同市富浦町豊岡まで抜ける農道の路面舗装、擁壁工事。このうち、トンネル工事で虚偽の完成報告書が出された。トンネル工事の工期は昨年9月26日~今年3月25日で、館山市の建設業者が約1億3400万円で受注していた。

 県技術管理課によると、安房農林振興センターから3月25日に提出された完成報告書を基に、検査官が同29日、現場検査を実施したところ、アスファルト舗装やのり面の整備など一部の工事が終わっていないことが判明。ただ、同課は同センターに「適切な処理を求めた」という。

 同センターを所管する耕地課によると、同センターから連絡を受けたのは今月5日。ただ、「検査の時に完成していた擁壁が雨の影響でずれた」との内容で、未完成の事実は伝えられなかった。同9日に耕地課担当者が現場で工事の未完了を確認したという。

 国が工事費を半分負担する補助事業のため、年度を越えた工期延長には関東財務局への予算繰り越し承認申請が必要だが、申請していなかった。

 当時の同センター担当者は読売新聞の取材に対し、「3月20日に現場を視察した時点で、工期内に絶対間に合わないと思った」と明かした。それでも、業者から「検査までに終わらせる」と言われ、検査日までには完成すると見込んで虚偽の報告書を作成したという。だが、「天候不良が続き、結局、完成しなかった」と釈明した。

 中岡靖・農林水産部次長は記者会見で「道路の供用を期待されていた県民の皆様には大変申し訳なくおわびします」と陳謝した。

  ────2010年4月16日 読売新聞────

2010年5月22日土曜日

北総線運賃値下げ問題、白井市の対応について

定例記者会見 4月15日

 (記者)

 北総線の問題ですが、白井市の関連について、今、状況がどうなっているかということと、例えば、知事が直接説明に乗り出すようなお考えがあるかどうか、このあたりをお願いします。

(知事)

 これは前回も言わせていただきましたけども、白井市長が、あの当時、6市2村の代表が来て、言うなれば、合意に基づいてサインしたわけでございますから、これは責任を持った対応をお願いしたいと同時に、市議会の先生方に十二分にこの趣旨をご理解していただいてご賛同賜りたいと、そのように思っております。

(記者)

 地元に行かれるようなお考えはないですか。

(知事)

 現段階ではそういうことは考えおりませんですし、白井の市長も頑張ってくださっているわけですから。

 ありがとうございました。



北総鉄道:
 運賃値下げで横山・白井市長
  「15年度以降、補助しない」/千葉


 北総鉄道の運賃値下げのため、白井市が提案した補助金(約2600万円)支出議案を議会が認めなかった問題で、市は8日、初の市民向け説明会を開いた。横山久雅子市長は「(5年間は補助金を出すが)15年度以降も補助金を出すつもりはない」と述べ、限定的な補助金支出に理解を求めた。

 出席した市民約30人からは「北総が損をする値下げなら、いっそうの値下げは期待できない」「(人口が増えない)千葉ニュータウン計画の失敗は、開発した県などの責任。地元住民が高運賃を負担するのはおかしい」などの意見が出た。

 市は9日と15日にも別会場で説明会を予定。沿線6市のうち白井市以外の議会は補助金支出を認めており、白井市は近く議会に再提案する方針。

  ────【早川健人】毎日5/10────

2010年5月20日木曜日

森田知事のカジノ構想

定例記者会見 4月15日

 (記者)

 知事の推進されている成田でのカジノ構想ですが、昨日、国会議員の超党派の議員がカジノの合法化に向けた議員連盟を立ち上げたと。そこに働きかけとか、どうでしょうか。

(知事)

 議員連盟の詳しい指針等はまだ把握しておりませんが、大まかに見たところ、いろんな地域で、いろんな場所でという話も聞いております。ただ、これは法律的な問題もありますが、教育上も含めて、いろんな問題もあるところでございます。
 私がこの間、カジノ構想で述べたことは、言うなれば、成田が国際空港としてより一層魅力アップ、羽田との差別化、地元の経済活性化も含めてという話もいたしました。言うなれば、成田国際空港の周辺の特区、そのようなものを今、考えているところでございます。
 ですから、カジノということに対しては、ぜひいろいろお話も聞かせていただきたいし、私も話したいなとは思っております。

2010年5月18日火曜日

森田知事の新党への対応

知事定例記者会見概要 4月22日

◎質疑応答
(記者)

 先週も話があったのですが、自民党の舛添さんが昨日、新党結成の意向を示されましたが、この舛添新党に対する知事のご見解をお伺いできないでしょうか。

(知事)

 私、多分、このような形というのは、ある意味では、舛添さんの本意じゃないんじゃないかなと、そう感じました。舛添さんという方は大変頭のいい方ですし、それと同時にマスメディアの力というのも十分熟知している方だと思うんですね。ですから、多分、初め、うまくマスメディアの力をといいますか、うまくマスメディアをリードしようかなと思ったところがあったと思うんですね。ところが、それが反対にマスメディアにリードされる形になっちゃったんじゃないかな、そういう結果になっちゃったんじゃないかなと、そのように思います。
 ですから、これから舛添さんが挽回していくということは大変なことだと思いますが、でも、今、このような国の状況下の中で、いろんな人が新党を立ち上げるということは、ある意味では、それだけ国政が非常に混乱しているのかなと、地方の私たちとしてみれば、その辺を危惧するところでございます。

(記者)

 もう一つ、参議院選の動きですが、千葉県内でも自民党や民主党を中心に候補の擁立者が固まってまいりました。知事としては、まだちょっと先の話ですが、特定の候補をどなたか応援されるような意向はおありですか。

(知事)

 特に知事として、この人、あの人ということは、今、考えておりません。

(記者)

 確認ですが、先日、千葉市の熊谷市長も応援メンバーに名を連ねた首長新党ですが、こちらと連携していく動きというのは、今のところ、森田知事は。

(知事)

 私がですか。私は今のところはありません。みんなそれぞれ信条を持ってやっているんでしょうけども、今のところは。

2010年5月16日日曜日

森田知事の新党への対応

知事定例記者会見概要日時 平成22年4月15

 ◎質疑応答

(記者)

 おはようございます。先週の土曜日ですが、森田知事もよくご存じの平沼さんや与謝野さんが新党を立ち上げました。永田町内でも賛否といいますか、評価は様々なようですが、知事自身は「たちあがれ日本」をどのようにご覧になっているのか、ご感想をお聞かせください。

(知事)

 経験豊富な大ベテランの先生方ですし、正直言って、あの年代になったらもういいかと思うのが今の時代でございます。しかし、あのベテランの人たちが、このままでは日本をどうするんだと、何とかしなきゃいけないと。それと同時に、おれたち年寄りが頑張っているのに、おまえたち若者は何やっているんだと、そういうような強いメッセージかなと、そのように私は思っております。ですから、私も千葉県知事として千葉を一生懸命頑張りたいと、そのように思っています。

(記者)

 おはようございます。今の件に関連してですが、その後、各地方の首長さんも新党に向けての動きというのを出されたりしているようですが、それについて知事自身どう思っていらっしゃるか、何か具体的なアプローチなりお考え、もしくは向こうからのコンタクトなどおありだったかどうか、教えてください。

(知事)

 コンタクトはございませんが、舛添さん、もったいないなと思うんですね。あれだけ知名度があって、そして国民からは期待されている。議員心理をつかまなきゃいかんと思いますね。だから、まずは足元をぴちっと固めていかないと、せっかくの待望論というのが徐々に消えていっちゃうんじゃないかなと思います。
 私も衆議院、参議院とやらせていただきました。そういう意味では、総理を選ぶためにいろいろと仲間と話したことはございます。確かに、議員というのは知名度のある方、有名な方に乗りたいという気持ちはあるんですよ。あると同時に、一番最後の判断は何かというと、例えば、心情的にはどうなのか、それと同時に、おれたちと一緒に、この党のためにどれだけ汗をかいたかとか、おれたちと一緒にどのようなことをやってきたのか、それをものすごく判断の材料にするんですね。
 ですから、舛添さんはあれだけの実力もあることですから、その辺の議員心理をしっかりつかんで、まず一緒になって汗をかくということをもう一度おやりになったら、将来開けるんではないかなと、そのように思っております。
 また、新党がいろんなところで立ち上がってまいっております。私は今、国会議員ではありませんので、どうこうということはございませんけども、ただ、今、日本の政治というのは非常に混乱しているのかなと。国内だけでがたがたやっている分には結構ですが、今の日本というのは世界の日本でございますから、世界に「何だ、日本は」と言われないようにやっていかなければならないのではないかなと、そのように思います。早く中央の政治も安定していただかないと、地方も絶えず混乱するばかりなので、よろしくお願いいたします。

(記者)

 各首長さん、例えば杉並区の区長さんなど、声を上げたりされている方もいらっしゃるのですが、知事ご自身はその点について何かお考えがございますか。

(知事)

 そういう人たちにどうのこうのという意見はございませんが、まず今、千葉県においても山積している問題もあります。特に最近、やっと凍結解除になりましたが、4車線化も含めて、はっきり言って、いろんな形で水面下で私たちやっておりました。ですから、まずは第一義的には、県は一生懸命やること。イコール、この千葉県というのは非常にポテンシャルのある県ですから、この県が盛り上がれば、首都圏が盛り上がる、イコール我が日本国が盛り上がると、第一義的にそのような思いを持っております。

(記者)

 確認ですが、先ほど少しお話が出た、例えば舛添さんの新党話、それで例えば東国原さんや、あるいは橋下さんと政策面で連携するというお話があったり、あるいは杉並区長や横浜の前の市長の中田さんなども新党の話もありますが、そういったところから知事に対するアプローチというのは、今のところないということでよろしいでしょうか。

(知事)

 それで結構でございます。

2010年5月12日水曜日

【県政に関する世論調査について】
───森田知事定例記者会見概要 4月22日───

(知事)

 次に、昨年12月に実施しました「県政に関する世論調査」の結果がまとまりましたので、その概要をお話しいたします。
 この調査は、県民の皆様から、暮らしと県政についての関心や要望などをお聞きして、今後の政策づくりに活用させていただくものでございます。
 今回の調査では、高齢社会への対応や、環境の保全、治安対策、人権問題、道路整備など「県政の主要課題」10項目について調査を行いました。
 その中から3項目についてお話しいたします。
 1つ目は、「高齢社会への対応」についてでございます。
 「高齢者の生活を支えるために県に求めること」を伺ったところ、「病院や診療所などの医療機関の充実」が62.9%で一番多く、次に「訪問介護などの在宅介護サービスの充実」が60%でございました。
 ご高齢になっても、元気に、安心して、この千葉県で暮らし続けていただくために、高齢者福祉施策をより一層充実させていきたいと考えております。
 2つ目は、「治安対策」についてでございます。
 「交番の警察官に期待すること」を伺ったところ、「パトロールを強化してほしい」とのご意見が63.6%で一番多く、次に「いつも誰か交番にいてほしい」が60.7%でございました。
 4月からスタートした「移動交番車」による巡回パトロールや防犯ボランティア団体との合同パトロールを行うほか、交番の不在時間の解消に努めるなど、治安対策の強化を図ってまいります。
 3つ目は、「道路整備」についてでございます。
 「東京湾アクアラインの料金引き下げに期待する効果」について伺ったところ、トップは「観光の振興」で63%、次に「物流の効率化」の42.8%などが続いております。
 これらは、県が社会実験の効果として期待した項目でもあります。料金引き下げによって首都圏の「人」「もの」の動きが活発化され、よい結果が出ておりますが、より一層、経済活性化に結びつくような取組を推進してまいりたいと思っております。
 以上、調査結果の一部を紹介させていただきました。お寄せいただいた皆様の声を、今後の県の政策に反映させてまいりたいと考えております。



【千葉】
 県世論調査 高齢者施策の要望 医療と在宅介護 6割


 県が昨年十二月に行った世論調査で、県に求める高齢者への施策については、回答者の六割以上が医療機関と在宅介護サービスの充実を挙げたことが分かった。道路については、生活道路の整備を求める声が五割以上に上った。(小林孝一郎)
 高齢者施策(複数回答)は「医療機関の充実」(62・9%)と「在宅介護サービスの充実」(60%)の回答が多く、「相談窓口の設置」(46%)、「介護施設の充実」(43・8%)と続いた。自由回答では「高齢者を介護する家族にも支援があるといい」「社会で高齢者を支える仕組み作りが必要」などの意見があった。
 県内の道路状況の満足度は「満足していない」(52・4%)が「満足している」(13・1%)の四倍に上った。 優先すべき課題としては「生活道路の整備」が55・5%で最多。自由回答には「本当に必要な工事なのか、よく見極めてほしい」「歩道を増やしてほしい」などの要望が並んだ。
 昨年八月から料金を引き下げている東京湾アクアラインについては、期待する効果(複数回答)として「観光の振興」(63%)や「物流の効率化」(42・8%)などが挙がった。自由回答では「地元産業への悪影響についても考えてほしい」「千葉県から神奈川県に人が流出してしまっている」などの厳しい意見もみられた。
 県の世論調査は一九七五年度に年一回の割合で始まり、二〇〇六年度から年二回になった。 今回は〇九年度二回目の調査で、県内の満二十歳以上の男女三千人を対象に郵送で行い、千五百一人から回答を得た。
────東京5/11────