日本経団連(御手洗冨士夫会長)は7月6日、総選挙で各党が政権公約(マニフェスト)に盛り込むべきだとする「優先事項」10項目を発表し、自民、民主両党などに提出しました。
御手洗会長はさらに、社会保障財源として消費税増税を挙げ、「2015年ぐらいに、(さらに)5%上げ、2020年半ばには、17、18%まで上げる必要がある」と指摘しました。
経団連が総選挙を前に自民、民主に政策要求を突きつけるのは、はじめての措置です。
消費税は貧困層ほど負担が重くなる最悪の不公平税制です。
大企業や金持ちに増税、大規模開発の無駄にメスを入れる、軍事費を削減すれば、消費税を増税しなくても社会保障などの財源は確保できます。
一方、世界の流れは庶民減税、消費税減税でくらし擁護、内需拡大の方向に動いています。
イギリスは、08年12月より2009年末までの期間限定措置ではありますが、消費税の2.5%減税を始めました。そのことにより売り上げが増加しています。
フランスでは、7月1日からレストランの消費税(付加価値税)率が19・6%から5・5%へ下がっています。食料品にかかる消費税率と同率にしたためで、約14ポイントの引き下げです。
不況で苦しむ主要産業へのテコ入れと国全体の消費刺激が狙いです。
アメリカ下院民主党は7月14日、オバマ政権が最重要課題に掲げる医療保険制度改革法案を発表しました。
新たな公的医療保険の導入で、保険対象者を2019年までに国民の97%まで拡大。
財源確保のため富裕層への課税を強化する、内容です。
森田知事は世界の流れに逆行し
消費税増税を「やむを得ない」と主張
・・・定例記者会見
【7月14日と15日の2日間、三重県で開催されました全国知事会議に出席してまいりました。(中略)
地方消費税の引き上げ要望について議論されました。
私からは、「消費税が何に使われているか一般の人にはわかりにくく、それよりも行政に無駄があるのではないかと思われている。
行革を進めると同時に、消費税をこういうものに使わせてくださいと鮮明に打ち出したらどうか。」と指摘いたしました。
初め、消費税が導入されるとき、いろんなご意見がございました。
当時は消費税というものに対してなじみがなかったものですから、言うなれば、えっ、何に使われるの、こうなの、そんなことよりも無駄遣いしているんじゃないの、そっちが先じゃないのとなってきました。
最近は、そういう意味においては、国民の皆様も、国も地方も相当逼迫していると、消費税を何とか上げなければいけないんではないかなと、ご理解する人が以前よりは相当数増えてきている、これは実情だと思うんです。
ただし、何に使われるかわからない、どういうふうに使われるんだ、もっと簡単に言うと、目的税みたくなってしまうんですが、私たちはもちろん無駄遣いしないように、こういうこともやります、ああいうこともやります、これだけ頑張って、でも、どうしても足りない。
ですから、この部分に関しては消費税、こういう部分に使いたいんだと、そういうことを鮮明に出したほうが国民の皆様にわかりやすいんではないかなと、そのようなことを申しました。
将来においては、消費税を上げるということはやむを得ない、そのようにも申しました。】
定例記者会見 平成21年7月16日
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