2011年11月29日火曜日

振り込め詐欺、全国ワースト3
前年から倍増441件
────8月末まで千葉県内────

千葉県内で振り込め詐欺の拡大に歯止めが掛からない。今年8月末までに千葉県警が確認した被害は前年同期比約2倍の441件、被害額は9億円を超えた。すでに昨年1年分を上回り、件数は東京、神奈川に次いで全国ワースト3に入る。高齢女性が被害に遭い「警察官かたり」の手口が目立つ。1人で1千万円以上取られる事件もあり、これほど高額な被害が出る犯罪はほかに類を見ない。人の心に付け入る卑劣な詐欺は、2004年をピークに減少してきたが、あらためて警戒が必要となっている。

 県警捜査2課と生活安全総務課によると、県内の振り込め詐欺は、04年の1298件、被害額約20億円をピークに減少。さまざまな対策が講じられ、昨年は303件、約5億円と、04年以降では最少に抑えられた。

 だが、今年は2月に急増、6月以降も増加の一途をたどっている。8月末までで、すでに昨年1年間の被害を超える約9億4700万円が詐取される深刻な状況。増加率は全国ワーストだ。

 息子を装って借金返済や妊娠中絶費用を指定の口座に振り込ませる従来の「オレオレ詐欺」に加え、今年になって目立ち始めたのが「警察官かたり」。

 警察官役と銀行員役の犯人が連携し、「あなたのカードが悪用され現金が引き出された」「被害は当行が補償します。口座は解約した方が良い」と高齢者を巧みに惑わせ、キャッシュカードを持ち去る手口だ。

────千葉日報10/2────

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