2011年11月28日月曜日

南房パラダイス 民間譲渡先送りに
「年度内は困難」
────千葉県議会一般質問────

9月千葉県議会は3日、一般質問が行われ、自民党の木下敬二(南房総市・安房郡)、中沢裕隆(柏市)、臼井正一(千葉市美浜区)、木村哲也(船橋市)と無所属の会の西尾憲一(同市)の5議員が登壇した。東日本大震災による経営環境の悪化で指定管理者が辞退し、千葉県直営で継続予定の観光施設「南房パラダイス」(館山市藤原)をめぐり、県は、本年度末にも民間譲渡を計画していたことを明らかにした上で、「年度内の譲渡は困難」として計画を先送りする方針を示した。木下議員の質問に答えた。

 県観光課によると、同園は2006年度から指定管理者制度を導入し、民間会社が本年8月まで運営していた。10年3月に策定した県行政改革計画では、国民宿舎サンライズ九十九里(九十九里町)などとともに移譲の対象となり、来年3月の民間譲渡を目指していた。

 しかし、震災後に同園の収入が激減したことで様相が一変。指定管理者から運営辞退の申し出があり、本年9月から来年3月まで県直営で運営を継続する方針を決めた一方、民間譲渡についても「ほかの企業でも経営が困難」(同課)と判断。計画では本年度前半に公募を始める予定だったが、震災後の苦境を受けて先送りを迫られた形だ。

 久保繁商工労働部長は「本年度末をめどに民間譲渡する予定だったが、震災後の厳しい経済情勢の中、県直営としたこともあり、年度内譲渡の作業手続きに支障が出ている」として、譲渡時期がずれ込む見通しを明らかにした。

────2011年10月04日 千葉日報────

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