2011年11月12日土曜日

柏市人口:社会減、連続3カ月
「放射線対策進める」--6年9月ぶり
────千葉────

東京電力福島第1原発事故の影響で放射線量が比較的高い柏市で、市外に引っ越す転出者の数が転入者を上回る「社会減」が3カ月続いている。旧沼南町との合併(05年3月)後は初めての現象で、旧柏市時代を含めると6年9カ月ぶりの異常事態となっている。市によると、10月1日現在の人口は前月比21人増の40万5725人。9月の人口は同149人減で3年3カ月ぶりに減少したが、10月は微増した。

 しかし、出生が死亡を上回る「自然増」は一貫して続いているものの、3カ月以上連続の「社会減」は05年8月のつくばエクスプレス開業を前にした同1月を最後に例がない。今年9月中の転出者は1545人で転入者を90人上回った。8月中は241人、7月中は93人の「社会減」だった。4~8月の転入者数合計は、過去5年の平均に比べ約1100人も少なかった。

 市によると、放射能問題を理由に4~8月に市外に転校した市立小中学生は59人、保育園児は16人いた。浅羽大嗣副市長は「都内の住宅が値下がりして都心回帰傾向があるなど、放射能だけが原因とは考えていない」と話す一方、「11月末までに除染計画を策定するなど放射線対策を進めている。まちの魅力づくりを進めたい」と話している。

【早川健人】
────毎日新聞 2011年10月7日 地方版────

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