県空港地域振興課によると、PTは坂本森男副知事をトップに、同課や観光課職員らで構成。12月頃までに国の法制化に対する動きを見つつ、実現の可能性について議論を深めるという。また知事は、想定されるカジノの場所や対象について「成田空港周辺に外国人専用カジノを軸とする」とした。知事は前回の会議で、議論のたたき台として複数案を示したいとしていたが、「採算性の問題などがあり集約するのが難しかった」という。
成田空港を活用した経済活性化などを話し合う同会議は、今回が実質的な最終会合にあたり、成田空港のPR強化や国際競争力の向上などが提言としてとりまとめられた。
千葉県がカジノ検討のプロジェクトチーム設置へ
成田空港を経済活性化拠点として育てるための方策を探る第4回「成田空港緊急戦略プロジェクト会議」が8日、千葉市内のホテルで開かれ、森田健作知事は空港周辺地域へのカジノ構想について、県庁内にプロジェクトチームを設置し、導入に向けた検討を進めることを決定した。
森田知事は「羽田空港との差別化やおもてなし機能の1つとして有効だ。形態や成立の可能性をチームで前向きに研究する」と話した。また当初予定されていた具体案の提示が見送られたことについて、森田知事は「場所などさまざまな意見が出てきた。採算性の問題や法整備、住民の理解など課題も多く、焦っても不備が出る」と説明した。
県は「国が11月にカジノの方針を示すと言っているので、その結果を受けて意見をまとめ、12月までに方向性を決める」としている。
千葉 カジノ検討チーム始動
森田知事「成田を魅力的、華やかに」
成田空港の発着枠拡大を見据え、国際空港都市としての将来ビジョンを探る「成田空港30万回ビジョン検討プロジェクトチーム(PT)」が29日、県庁内に発足し初会合が開かれた。チームの下部組織には作業部会「カジノ&コンベンション・ワーキンググループ(WG)」も設置され、外国人専用のカジノ導入に向けた調査研究がスタートした。
PTは、成田空港緊急戦略プロジェクト会議(座長・森田健作知事)が今月8日に報告した「中間まとめ」の提言を受け設置。庁内組織の成田空港周辺地域振興推進本部(本部長・坂本森男副知事)の下、PTメンバーは県の空港地域振興課、政策企画課、経済政策課、観光課の各課長らで構成する。
WGでは、空港周辺のホテルや商業施設を活用したコンベンション(国際会議や商談)機能の向上や連携のほか、外国人専用カジノの導入形態の方向性と成立可能性について検討。今年度末をめどに報告書をとりまとめる。
橋下知事「政治家の目覚まさせ、カジノ誘致実現」地方行政
大阪府の橋下徹知事が大阪湾岸への誘致に意欲を示すカジノの実現可能性を探る「大阪エンターテイメント都市構想推進検討会」(座長=橋爪紳也・府立大特別教授)が9日、府庁で初会合を開いた。
地域経済への効果や治安への影響などを分析し、国や府民の理解を高めていくのが狙いだ。
検討会は、学識者や旅行業界の代表、PTA関係者ら計11人で構成。年内に計4回の会合を開き、その後も協議を続けるという。府が実施する府民アンケートの結果なども検証する。
橋下知事はあいさつで「政治家の目を覚まさせてカジノをやるとなれば、絶対に大阪誘致を実現する。観光客を呼び込み、(行政に)あがったお金は教育、福祉、医療に回して住民に還元したい」と熱弁を振るった。
各委員からは「大阪を元気にするのは大事だが、子どもの健全育成への配慮が必要だ」「検討会で方針を出しても、国が動かないなら意味がない。可能性をきちんと検証すべきだ」などとの意見が出た。
橋下知事はこれまで、韓国・ソウルやシンガポールのカジノを視察し、3月には府庁で米国のカジノ運営会社会長と意見交換。カジノやホテル、ショッピングモールからなる統合型リゾート施設をベイエリアに呼び込むことを目指している。
一方、カジノは刑法上賭博とみなされ、実現には特別法制定が必要。だが、各地の関心は高く、5月に神奈川、和歌山、沖縄3県による共同研究会が発足し、千葉県の森田健作知事も外国人旅行者を対象にしたカジノ構想を提唱している。
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