2012年12月24日月曜日

森田県知事に対する要望書

千葉県知事 森田健作 殿
 
           千葉県医療労働組合連合会千葉医療福祉労働組合
                     執行委員長 鈴木郁雄
 
要 請 書
   貴職が、平素から県民のいのちと健康、暮らしを守る県政運営にご尽力されておりますことに敬意を表します。  さて、国保旭中央病院の職員であり、当労組の組合員でもある宮本隆氏が、2012年3月30日をもって分限免職処分を受けました。私たちは、この処分は内容も手続も乱暴で不当なものであり、したがって処分自体が不当であり即時撤回すべきものと判断しています。病院当局が示してきた解雇理由は、
  1. 業務に対して真剣に取り組む姿勢がない、
  2. 上司や同僚や検体受付の責任者の業務上の注意・意見・指示を無視するばかりでなく、威嚇したり、大声で恫喝するなどして手に負えない、
  3. 検査科の約束事を守らない、
  4. 自己中心的な考えに固執している、
  5. 患者の事を考えない、
  6. 人格を疑う行動を取る、
ことだとしています。しかし、どの理由も公務員としての身分を奪い、家族も含めた生活の糧となる賃金を一瞬にして奪うという大変重い分限免職処分を科すには希薄なものと言わなければなりません。また、処分理由としている6点につながる具体的行為は示してきているものの、それを裏付ける聴取書等の物証の明示を求めても一切応じていません。また、分限処分に至る手続きにしても、3月28日に宮本氏本人に病院当局から「翌29日に懲戒委員会を開催し、本人の弁明を受け付ける」ので出席するよう求める電話があり、29日当日の懲戒委員会に宮本氏本人が出席して弁明を行い、そして翌日30日の昼には宮本氏本人の自宅に分限免職を告げる辞令が郵送されてくるという乱暴極まりないものです。さらには、「旭市職員の分限処分の基準等に関する規程」に照らしても、規程に基づかない不当な処分であることは明らかです。私たちは、病院当局が宮本氏に対し、こうした不当な処分を断行した背景には、宮本氏が銚子労働基準監督署に申告し、病院の違法宿日直により発生した不払い賃金の支給を受けたこと、さらには宮本氏以外の該当する職員にも支給することを病院当局に求めたこと等、こうした事実が職員に広がること、他の労働基準法違反等が浮き彫りになることを、病院当局が恐れ嫌悪したことがあると判断しています。  今、国保旭中央病院は、深刻な医師・看護師不足のために、救急医療の制限などをせざるを得ない事態になっています。そのため救急患者を抑制しようと、夜間や休日に救急外来を受診する軽症患者に限り、診療費に5,250円を上乗せすることを市議会で決定するなどしています。内科を中心的に担っていた内科医も退職を予定しており、それが実行されれば内科医師体制は崩壊するのではと危惧されている状態です。さらに医師や看護師の流失が続けば、旭中央病院そのものが崩壊する危険性があると言っても過言ではありません。そうした事態になれば、千葉県北東部地域の県民の命と安全を守ることも困難となることは明らかです。そして、こうした人材が流失することや、人材が定着しない事態は、千葉県の医療政策や地域住民の命と健康を守る姿勢、病院の運営の有り様と無関係ではないと考えます。  そうした視点から、下記のとおり要請いたします。
  1. 1.県民の命と健康を守るという貴職の職責として、宮本隆氏の不当な分限免職処分を撤回し、法令遵守、公的病院としての社会的役割を果たすよう旭市ならびに旭中央病院に対し強く指導していただくこと。
  2. 2.あわせて、同様の立場から、病院運営を民主化し、県民・地域住民の医療要求に応えられる病院として再生するよう、旭市ならびに朝日中央病院に対し援助・指導していいただくこと。
以 上
 

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