2012年12月15日土曜日

本県53年ぶり転出超過
液状化、ホットスポット原因か
3~5月の人口移動
────千葉────

 
 総務省は25日、今年3~5月期の人口移動報告を公表した。本県は、0~14歳、25~44歳の世代で転出が相次ぎ、1959年以来53年ぶりに転出超過となった。東日本大震災による液状化被害や福島第1原発事故によるホットスポット問題が影響したとみられる。一方、宮城県は、復興需要による企業進出などで13年ぶりに転入者が転出者を逆転。福島県でも転出超過が収まりをみせ、被災地からの人口流出が鈍化した形だ。

 報告は住民基本台帳に基づいて集計した。本県は、転入者数5万6733人(前年同期比3367人減)に対し、転出者数は5万6959人(同1235人増)で、226人の転出超過となった。4376人の転入超過だった前年同期から一変した。

 世代別でみると、0~14歳が1010人の転出超過で、前年同期と比べ992人の大幅増。親世代の25~44歳も、前年同期より1725人増えて3387人の転出超過で、幼い子を持つ世帯の“県外流出”が目立った形だ。

 総務省は、県内に放射線量が比較的高い地点があったことや、液状化被害が影響したとみている。

 一方、宮城県は転入が転出を1249人超過。1万188人の転出超過だった前年同期と比べ、転入者が8077人増えたことが影響した。総務省は「復興需要で企業が人を送る動きが続いている」と分析。転入元は東京都の2962人が最も多かった。ただ、東京都へは転出者も多く、差し引きでは1607人の転出超過。福島県からは1473人の転入超過だった。

 福島県は転出が1万9018人に対し、転入は9239人で、9779人の転出超過。ただ、原発事故直後だった前年同期の転出超過1万7524人から44%減った。転出先で最も多いのは東京都の3586人だった。岩手県は3225人の転出超過で、前年同期の4040人から大きな変化はなかった。

 三大都市圏はいずれも転入者が転出者を上回ったが、超過数は減った。大阪圏は2年連続で転入超過となったが、人数は前年同期より36%少ない5626人だった。

────千葉日報6/26────

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