2010年8月30日月曜日

千葉 波乱含みの“見切り発車”
白井市負担金めど立たず
 北総線きょうから値下げ

 成田スカイアクセスの開業に合わせ、北総鉄道はきょう17日から、平均4・6%の運賃値下げを実施する。値下げの原資は、県と沿線6市の合意に基づき、自治体と北総鉄道が折半で負担することが決まっているが、白井市議会が同市負担分の補助金約2600万円の支出を認めなかったため、同市負担分は穴があいたまま波乱含みのスタートとなった。同市が負担金を支出するめどは立っておらず、値下げを継続できるかは不透明な状況で、“見切り発車”の値下げに県や関係団体は困惑を隠せない。

 同社が運賃を値下げするのは1979年の開業以来初めてで、17日から普通運賃が4・9%(10~40円)、通勤定期が1・1%、通学定期が25%値下げされる。初乗り運賃は現行200円から190円に、京成高砂-千葉ニュータウン中央駅間では現行740円から700円に引き下げられる。

 運賃値下げに向け、県と白井、印西、市川、船橋、松戸、鎌ケ谷の沿線6市は昨年11月、年間計3億円を5年間補助することで正式合意。北総鉄道が負担する3億円と合わせた6億円を原資として、成田スカイアクセス開業時に運賃値下げを実施することが決まっている。

 しかし、白井市を除く5市が市議会の議決を取り付ける中、白井市議会は3月議会で同市負担分の補助金支出の関連議案を否決。再提案された6月議会でも支出を認めず、同市負担金の予算措置は困難な状況になっている。

 こうした事態に、昨年3月の知事選で北総線運賃値下げを公約に掲げていた森田健作知事は「値下げ分だけただ乗りするのは許されない」と不快感をあらわにし、「政治生命をかけて約束を履行すると言った横山久雅子白井市長の考えを待つ」と同市の対応を注視している。

────千葉日報8/18────

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