県政への関心や期待を探るため1975年度から毎年調査し、今回は県内の20歳以上の男女3千人を対象に、アクアラインの利用をはじめ治安対策など10項目について昨年12月に質問。1501人から回答を得た。
アクアラインの通行料値下げは、昨年8月にETC搭載車を対象に2011年3月までの社会実験として始まった。同月以降、今年3月までのすべての月で、交通量が前年同月と比べて4割以上増加している。
一方、今回の調査で「利用した」と答えたのは全体の16・8%。県内11に分けた地域別で見ると、君津の57・3%をはじめ安房、夷隅では40%台と比較的高かったものの、他地域は千葉で23・6%など都市部を中心に2割前後と低迷していた。とくに松戸市や柏市を含む東葛飾では6・4%、船橋市などの葛南は8・4%と低さが際立った。「今後利用したい」との回答は22・1%で、「利用した」ほど地域ごとの大きな差は見られなかった。
一方、「利用しない」と答えたのは全体の43・6%。地域別だと葛南や東葛飾で50%を超えた。木更津と川崎を結ぶアクアラインを使わず、近くの京葉道路や首都高速で、県外に出ることが多い人たちには需要は低いようだ。 実際、利用しない理由を聞くと「用事がないから」が圧倒的に多く75・3%。「遠回りだから」(6・1%)「ETCをつけていないから」(4・4%)といった回答が続いた。
値下げに期待する効果は、「観光の振興」が最も多く63%。「物流の効率化」「京葉臨海部の渋滞緩和」などが続く。「期待する効果はない」との回答も8・8%あった。
自由回答には「値下げにより観光が上向きになっているのはいいこと」「時間が短縮されて便利になった」といった意見のほか、「アクアラインより県の魅力を増す対策が先」「引き下げに使う税金を他の道路の環境改良に使うべきだ」など、賛否が並んだ。
調査結果は県のホームページで公開されている。
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