内部告発はありましたが、闇に葬られました。
沼田元知事は朝日新聞の取材に、当時の答弁や告発文などについて「記憶にない」と話した。
1997年当時の内部告発文は下記のとおりです。
http://www7a.biglobe.ne.jp/peace9/091009tousho.pdf
千葉 不正経理/内部告発 県生かさず
────朝日10月9日付────
県の不正経理問題に絡み、97年に公費の乱用についての内部告発文が届きながら、県が積極的に解明しなかった当時のやりとりが判明した。
実態調査を求める県議会での質問に対し、当時の沼田武知事は「匿名文書で、公式の場でお答えすることは適当でない」と答弁するにとどまり、この段階で、不正が明らかにされることはなかった。(多田晃子)
文書は「沼田知事の五選に反対し、情報公開を進める県職員の会」を名乗って97年に県、県内各党、県職員労働組合などに配られた。
代表者などの記載はない。当時の事情を知る職員によると、県職員の有志の会で、県の不正をただす目的で作られたという。
文書は「公費の乱用、使い込みの手口は基本的には各県と同じ。
旅費、物件購入のカラ伝票を切り、裏金を作ります」と指摘。
使い道として(1)幹部職員らの飲み食い(2)議会工作費(3)人事を有利にするための接待費(4)支出の困難な事務経費――を挙げている。
「実際に職員が行っていない出張命令が作られ、旅費などが不当に流用されている」とも述べている。
こうした内容は、今月、朝日新聞の取材に応じた元県職員が、70年代以降の県庁での裏金づくりや使われ方について証言した内容とも、合致する点が多い。
告発文を踏まえ、97年2月県議会では共産党の県議が「知事は裏金作りの実態の有無について調査を開始すべきだと思うが、なされるか」と質問した。
知事は文書が送られてきたことの報告を受けたとしたうえで「公式の場でお答えすることは適当でない」と答弁。
この議員が再度質問したが、「内部告発だということもはっきりしない段階ですから、お答えする問題ではないと考える」としていた。
県の当時の対応はどうだったのか。
沼田元知事は今月、朝日新聞の取材に、当時の答弁や告発文などについて「記憶にない」と話した。
県総務課は、「当時も課にいた職員に確認したが、内部告発の存在は記憶になく、県が当時調査したかどうかは不明で分からない」としている。
不正経理問題を受けて今月1日に県総務部に新設された特別監察室は、「過去のものは可能な限り調査したい」としたうえで、「今は公益通報制度もあるので、当時のような職員の声があれば対応するが、当時、どういう経緯を歩んだのかは分からない」と説明している。
一方、県職労の当時の関係者は、告発文をコピーしたビラを県庁前で配ったり、当時の県総務課長に調査を要請したりした、と説明。
「当時は今回のような全庁的な調査ではなく、内部的な対応で済まされてしまった。中途半端な形だった」と話した。
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