☆ 3月4日分
日本共産党のみわ由美です。
■知事の政治姿勢について
初めに、知事の政治姿勢について、3点伺います。まず第一は、政治とカネの問題です。
鳩山首相の虚偽献金疑惑や、小沢一郎民主党幹事長の土地購入資金事件など、わずか半年で早くも新政権をめぐる政治とカネの問題が噴き出しました。
何億円ものお金が飛び交い、闇から闇へと転がされ、裏では公共事業の受注にからむ企業のヤミ献金、政治家の莫大な不動産取得の実態まで浮かび上がる。
「これでは庶民の暮らしなど分かるわけがない」「自民党とどこが違うのか」国民の怒りは当然です。カネをめぐる疑惑が、政治不信をここまで高めているのは、由々しき問題だと考えますが、知事はどんな感想をお持ちか、うかがいます。
犯罪行為の責任を全て秘書にかぶせて、政治家が頬かむりするなど、もちろん許されませんし、仮に政治家自身が直接の罪に問われなかったとしても、政治的道義的責任が不問に付されてよい訳がありません。
国会の場での真相解明が絶対に必要だし、あらゆる疑惑にこたえる厳しい説明責任が、政治家に求められるのは当然です。
ところが、当の政治家は「検察の事情聴取でシロだったから、一件落着」などと居直り、肝心の民主党の中からは、「疑惑を正せ、真相を国民に説明せよ」との声が全くあがらない、異様な事態だと言わざるを得ません。
政治家の政治的道義的責任、国民への説明責任は、しっかり果たすべきだと思いますがどんな見解をおもちか。
知事自身も政治資金をめぐって厳しく問われてきた問題ですので、明確にお答え下さい。
この問題の大もとには、やはり企業献金が横たわっています。
政治家個人への企業献金は禁止といいながら、政党や政治資金団体への献金は禁止されていないため、政治家が支部長を務める政党支部への献金を装った迂回献金や、政治団体を偽装した献金などが、後を絶ちません。
小沢氏の問題も「西松建設」のダミ一を使った偽装献金事件が発端でした。
森田知事自身も、かつて自民党の支部を通じて、2004年から7年までの4年間で1億6千万円もの企業献金を集め、そのほとんどを、同じ事務所にある知事の資金管理団体に寄付していました。政治とカネが大問題になっている今、自らをも振り返り、改めて、知事自身の問題についてどうお考えか。
知事として、企業団体献金は全面禁止をとの声を上げるべきですが、どうか。
お答え下さい。
政治姿勢の第二は、民意に対する姿勢についてです。
自民・公明政権の社会保障削減政策がつくった数々の「傷跡」を速やかに是正してほしい、これは先の総選挙に託された切実な民意の太い柱でした。
その象徴ともいうべき後期高齢者医療制度について、新政権が廃止の公約を反故にして、「四年後」の遠い彼方へと先送りしたことに、強い怒りが湧き起こっています。
障害者自立支援法による応益負担も、約300億円あれば元の応能負担にもどせるのに、その3分の1しか予算化しなかったことが、公約違反だと大問題となっています。
いのちと健康、人権にかかわる重要問題で、このように国民への約束が破られ、民意に背く政治がまかり通ることについて、知事はどう考えますか。
また、県民の命と暮らしを守るべき知事として、後期高齢者医療制度の即時廃止と、障害者応益負担の速やかな廃止を、国に求めるべきですが、どうか。お答え下さい。
普天間基地問題でも、新政権の公約への姿勢が厳しく問われています。
名護市長選挙の結果は、基地建設ノ一の審判をつきつけました。
ところが平野官房長官はその直後、なんと「(選挙結果を)斟酌してやらなければならないという理由はない」等と、驚くべき暴言を放ちました。
そもそも民主党は総選挙で、県内移設反対という沖縄県民の意思を尊重すると約束していたはず。
それを反故にするばかりか、選挙結果も斟酌しないなど、こんな二重三重の民意無視は、到底許されないと思いますが、知事の見解を伺います。
政治姿勢の第三は、消費税増税についてです。
四年間は消費税を上げないとの鳩山首相の約束などまるでどこ吹く風で、早くも自民・民主による消費税引き上げの大合唱が始まっています。
谷垣自民党総裁は、「三年間もの時間を費やしている余裕はない」と増税をあおり、菅財務大臣が「しっかりした案を掲げてたたかう」などと応じていることは、極めて重大です。
知事はこれまで、地方の税収増につながるからと、消費税増税に期待する発言をしてきましたが、所得の低い人ほど負担が重い、最悪の大衆課税である消費税を、この経済情勢のもとで引き上げることが、県内経済と暮らしに重大な影響をもたらすことになる、知事もその事実は否定できないはずですが、どうか。答弁を求めます。
消費税をめぐる問題は、新たな税の負担を、暮らしにあえぐ庶民に求めるのか、それとも莫大な内部留保をかかえる大企業に求めるのか、という問題に帰着します。
大企業と大資産家への優遇税制は温存したうえ、さらなる大企業減税をすすめる、これでは結局、消費税増税にならざるを得ません。
財源を負担させる相手が、間違っていませんか。大企業減税を中止し、軍事費の浪費をなくし、この二つの聖域にメスを入れて消費税増税はキッパリ止める、これこそ道理ある方向だと考えますが、どうか。認識をうかがいます。
■総合計画(案)について
次に、議案提出されている千葉県総合計画に関連して質問します。
行政の長期計画は単なる「願望」ではなく、裏づけを伴った責任あるものでなければならないことは、言うまでもありません。
その裏づけを欠いた「くらし満足度日本一」の乱発は、無責任につながる、とわが党は12月議会できびしく警告いたしました。
それでも「日本一」をかかげるというなら、それこそ、県政の大本からの転換が不可欠のはずです。
ところが上程された計画案は、破たんに瀕した従来の基本路線をそのまま引き継いだばかりか、矛盾をさらに拡大するものとなっています。
これは由々しい問題であります。
その最たるものが巨大開発です。計画案をひとことで言えば、四半世紀前からの三角構想、その後、つくば沿線開発を加えて四角となりましたが、この構想を、「交流基盤整備」という新たなネーミングで、森田カラーという色づけのもとに、規模をさらに拡大して、何が何でも推進するというものであります。
そのための巨大道路、区画整理による市街地開発、港湾整備、新たな工業団地造成、さらにはリニアモーターカーまで登場しています。
まさに県内財界の要望そのものです。しかしこの間、財界の利益最優先に、県の最重点課題としてすすめられてきた一連の巨大開発が、県内あちこちで、いかに行き詰まり、県政の重荷となっているか、枚挙にいとまがありません。
最大の事例が、株式会社かずさアカデミアパークの破たんです。
県の損失は最大で60億円、これ自体、重大な問題ですが、ことの本質は、単なる3セクの破たん、60億円損失だけではありません。
かずさの第一期事業、278ヘクタールの開発のために、県はいくら財政をつぎこんだか。アクセス道路整備、ダム建設、DNA研究所とアカデミアホールの建設、財団法人かずさDNA研究所と3セクへの巨額の出資、進出企業用にと借り上げた広大な土地の賃借料、ホール運営の赤字補填、等々、累計1500億円に及ぶ膨大な県費の支出。
その全体にかかわる非常事態と見る必要があります。
(株)かずさアカデミアパ一クの経営破綻は、かずさ構想そのものの行き詰まりに、原因があると思いますが、どうか。
見解を伺います。
いったいなぜ、山深い丘陵地にこの事業が計画されたのか。
新日鉄が昭和40年代以降、手当たり次第に買い占めた1000ヘクタールに及ぶ土地の価値を、県の手で高めてやることが目的だったからであります。
その動機の異常さ、計画の無謀さ、推進手法の危うさと、事業そのものの破たんの危険性を、共産党は30年前から一貫して告発してきました。
県は何と答弁してきたか。
たとえば、将来進出する企業のために、県が予め地権者から広大な土地を一括して借り上げ、保有して、毎年毎年地代を払い続ける、その道理の無さ、負担の重さを指摘すると、県は、「進出した企業には、それまで県が負担した地代も含めて払っていただきます」と答えていたではありませんか。
たとえば、高齢者福祉全国最下位の千葉県がその充実のための予算を惜しむ一方で、かずさに湯水のように金をつぎこむのは、自治体ほんらいの使命に反しないかと問えば、県は、「かずさは、県民生活と県民福祉の向上に大きく貢献する事業です」と答えていたではありませんか。
こうした過去の答弁について、それがことごとく破たんしてきたことについて、いま県は、どんな認識をもっているのか、率直にうかがます。
「東京湾横断道路が開通すれば一等地になる、未来はバラ色だ、世界最先端のバイオのメッカの誕生だ」。
議会で何を言われようが、どんな事実を突き付けられようが、歴代県政は明けても暮れてもこう宣伝し、湯水のように財政を投入してきたのであります。
それがいま、広大な未利用地と借金の山、そして無残な3セクの破たん。私たちの警告どおりの事態になっているではありませんか。
今回の3セク破たんから、県はどんな教訓を引き出したのか述べていただきたい。
“県だけで事業をやったわけじゃない”“地元も金融機関も一緒になってやったことだ”などという、県幹部の驚くべき居直り発言が報道されていますが、とんでもないことです。
謙虚な反省が必要ではないですか。お答え下さい。
総合計画では、アクアラインの値下げで、「かずさの優位性は飛躍的に高まる」などと、またしてもバラ色の夢を描いています。
このバラ色の将来展望と、無残な3セク破たんという現実と、いったい論理的にどうつながるのか、ご説明願います。
現実から目をそらして虚勢を張る態度に、もうそろそろピリオドを打って、現実を直視し、これ以上傷を深くしないためにも、事業計画の大胆な見直しが必要ではないでしょうか、答弁を求めます。
つくばエクスプレス沿線開発も事態は深刻です。保留地がまるで売れない。とりわけ、事業費の8割を保留地処分金にたよる木地区は、販売ゼロです。
最高の一等地を、値段を下げても、買い手がない。容易ならざる事態と見なければなりません。
私は一年前の質問で、流山市が将来の人口推計を大幅に引き下げた結果、県の事業計画は実態から乖離してしまっていることをとりあげました。
いま流山市はさらに、市施工の西平井・鰭ヶ崎地区について、現行の開発計画では見通しがないとして、計画そのものの見直しを県に申請し、いま両者の協議が進んでいるとのことです。
市に設置された市長の諮問機関では、これだけの規模の開発を進めるには、もはや国内の人口や資金だけでは無理だ、国外に目を向ける必要があるといった議論が交わされているとのことです。
人口が減り、経済が収縮し、地価が下落する中で、保留地がいつまでも売れない。
きわめて深刻な事態をどう認識するのか。保留地処分金が入らなければ、結局、県費投入で事業費をまかなう以外になくなるではありませんか。
それは絶対にない、と今でも責任をもって云えますか。ハッキリとお答え下さい。
経済・社会情勢の激変のもと、従来型巨大開発の抜本的な見直しがますます必要なときに、真摯な検討とは全く逆に、またもやバラ色の夢を描いて中央突破をはかる。
計画案には、千葉県の発展性やポテンシャルが「飛躍的に高まる」との表現が、かずさでも、つくば沿線でも、千葉ニュータウンでも、至るところに登場します。
その号令のままに、なおも莫大な県費をあれこれの事業に投入し続ければ、どういうことになるか。
傷口の拡大、県財政のいっそうの逼迫は、避けがたいものとなるでありましょう。
たとえば財界がつよく要望する北千葉道路では、成田から千葉ニュータウンまでの着工済み区間の促進とは別に、新たに未着手区間の検討が正式に打ち出されました。
市川の東京外環道路との接続まで、約20キロメートル。都市部の高い地価、人家の密集を考えると、その建設費は1千億というオーダーになるでしょう。
巨大道路ではすでに、東京外環道路に1400億円が使われました。
圏央道には最終的に1300億円つぎこむ予定であり、これに北千葉が加わります。
1千億円超の道路がずらり。現下の財政状況のもと、これでは、くらしのための公共事業にお金がまわる訳がありません。
そういうお金の使い方を改め、公共投資の流れを変えないかぎり、生活道路、学校耐震化、福祉施設の建設、橋梁など老朽化した社会資本の補強と延命などに必要となる膨大な事業費は、到底でてはきません。
いくら「促進する」と総合計画で言葉だけ並べても、それこそ“絵に描いた餅”にならざるを得ないではありませんか。お答え下さい。
こうして、財界大企業には“満足度日本一”の、手応えたしかな計画であればあるほど、その分、県民の暮らしや福祉には、まことに寒々とした、雲をつかむような計画となっています。策定段階で県は、それぞれの施策の3年間あるいは10年間の達成目標を数値で示すと約束しました。
が、示された指標一覧なるものは、唖然とするものであります。
たとえば高齢者福祉なら、全国最下位の介護基盤の整備率をどこまで引き上げるか、特養老人ホームをどれだけ増設して、1万7千人もいる待機者をどこまで減らすのか、こうした指標は不可欠のはずです。
ところが、こうした県自身の頑張りで達成すべき数値目標は何ひとつ登場しません。
代わりに何が出てきたか。「自分が住み慣れた地域で安心して受診できる医療体制にあると感じている県民の割合」、これを現状の46.4%から50.0%に引き上げるというものです。
あるいは「自分らしく、地域において、明るく楽しく生活していると感じている県民の割合」、これを現状の58.4%から65.0%に引き上げるというものもあります。
一体こういう茫漠としたものを、長期計画における施策の数値目標と呼べるのでしょうか。
県民を愚弄するのもいい加減にしなさい、との声がでるのは当然ではありませんか。これはもはや指標の名に値しません。
こういうものではなく、県民生活にかかわる各分野の施策ごとに責任ある到達目標を示すべきです。答弁を求めます。
最後に、私は「千葉力創造研究会」なる団体が昨年8月に発表した「報告書」を読んでみました。
この団体は、会長、副会長、監事のすべてに県内財界トップがすわる、文字通りの財界団体です。
報告書には、千葉の力を引き出すために、どんな巨大開発が必要か、財界がどんなプロジェクトを望んでいるか、その狙いが赤裸々に描かれていますが、その内容が、県の総合計画と余りにも似通っていることに驚きました。
総合計画は財界の行動計画書なのか。調べてみると、千葉力創造研究会の会長と、県の総合計画策定懇談会の会長は、財界トップの同一人物がつとめています。
こういうことでいいのでしょうか。
財界はこれまでも、開発だけでなく、県に行政改革をあおりたて、歳出削減のために県庁をどうスリムにするか、職員を減らし、給与をカットし、県の仕事を民間の儲け仕事に委ね、県はいかに足を抜き身軽になるかの処方箋を、折にふれ指示してきました。
県庁が、暮らしと人権を守る自治体としての役割を失っていく、そんな事態を絶対に許してはなりません。
財界主導と云われても仕方のない、県政のこうした現状を今こそ改め、県民の声をこそ中心においた県政運営をはかること、総合計画もそれにふさわしい内容に変更することを強く要求し、答弁を求めます。
次に来年度予算について質問します。
この予算は、県税の大幅な落ち込みを臨時財政対策債を含む交付税で補い、人件費抑制などで収支のバランスをとっています。知事は、「満足できる」「及第点だと思う」と胸を張っていますが、全体として、交付金、国から降ってきた一時的なお金を使って、それなりの予算をつけたと、いうことではないでしょうか。
■新年度予算案について
県民の暮らしは、ますます厳しさを増しており、その暮らしを支えるために、県として、独自にあらゆる努力を尽くしたのか。
森田知事初の予算がそうなっているのか。
第一は、県民生活の分野についてです。
4点伺いますが、一点目は、後期高齢者医療制度です。
保険料が、この4月から値上げされます。県は、この医療制度を運営している千葉県後期高齢者医療広域連合と協議して、今年度余った44億円と、「財政安定化基金」から24億円を繰り入れて、値上げ幅を630円に抑えたとしています。
確かに、抑えたことは県民運動の反映ですが、もともと高い保険料が増額されること自体問題です。
値上げをやめるために必要な金額は、およそ17億円。今後、「財政安定化基金」の残高は、42億2千万円へと大幅に増える見込みですから、県がその気になって広域連合に働きかければ、保険料の引き下げは可能です。
限られた収入で暮らす多くの高齢者に、これ以上の負担を強いることは許されません。
神奈川や埼玉では引き下げています。
千葉県でも、基金からの繰り入れをさらに増やすなどして、少なくとも後期高齢者医療保険料の値上げは、据え置くべきですがどうか。
二点目は、私立学校への経常費補助です。
県独自の上乗せが、高校で生徒一人当たり6000円、同じく幼稚園で600円に、それぞれ倍増したことは前進面であり、これは私学助成の大幅増額を求めてきた県民運動の成果です。
しかし問題なのは、私学の授業料減免制度です。
3億円あった県の予算が8300万円に、なんと7割以上もカットされました。ご承知の通り、国は公立高校授業料無償化とともに、私立高校就学支援事業を創設します。
生徒一人当たり11万8800円の授業料助成を行い、所得の低い家庭にはさらに増額されます。国から千葉県にくるお金は60億円。私学関係者の多くが、これで県の助成制度が拡充されると期待したのは当然です。
ところが県は、国が助成をはじめた途端、国からのお金を県が実施していた授業料減免の分に含めてしまいました。
その分、県負担を減らしたのです。
これでは、堂本県政がやっていた「ピンはね」を復活させたといわれても仕方がありません。
これまでどおりの県予算を確保すれば、高校授業料減免制度を大幅に拡充できます。お答え下さい。
三点目は、子どもの医療費助成です。
県民の強い願いが県政を動かし、ようやく助成対象が12月から小学3年まで拡大しますが、子育て世帯は自己負担もなくしてほしいと、強く望んでいます。
では、1回300円の自己負担をなくすためにどのくらいかかるのか。
県の試算では年間ベースで15億円です。
知事も当初は、自己負担なしでやろうと思っていた、と述べています。
自己負担をなくし、あわせて所得制限もやめるべきだと思いますが、いかがですか、お答えください。
四点目は、地域経済の振興です。商店街の予算は、来年度も4千万円を割り込みました。
県内には779の商店街がありますが、一商店街あたりにすれば、5万1千円。駐車場整備やバリアフリー化など、商店街の要望は切実であり、県は、バリアフリーを優先した予算にしたといいますが、あまりにも少なすぎます。商店街の要望に応えられるよう大幅に増額すべきです。お答え下さい。
また、生活に密着した公共事業は、地元業者の仕事づくり、地域経済振興にとっても重要です。
依然として多くの入居希望者がいるのに、県営住宅の新規建設はゼロで、必要な建て替えも遅々として進まず、廃止は増える一方です。
また県道などに架かる橋りょうの耐震化は、優先すべきものですが、今年度末で30もの橋りょうが改修がされないまま残されており、来年度の予算でも、8つ分しかついていません。
災害時、住民避難や救援物資の輸送、傷病者の搬送に重大な支障をきたすようなことはあってはなりません。
橋梁の耐震化は一気に完了させること、県営住宅の必要な建替えや新規建設を検討すべきですがどうか。
第二の問題は、大型公共事業の浪費が続いていることです。
わが党がこれを重視するのは、これまでの県政が巨大開発にまい進する、その一方で、お金がないからと県民生活を切り捨ててきたからです。
不要不急の巨大開発がどういう結末をむかえるか、先ほどの「総合計画」のところでとりあげた(株)かずさアカデミアパークの経営破たんをみれば明白です。
ところが県には反省がない、反省がないから、来年度予算でも、つくばエクスプレス沿線の開発に114億円、北千葉道路33億円、酒々井インターチェンジ含む東関道整備に29億円をつぎ込み、木更津金田西地区の区画整理事業は13億円、1.6倍に増額しています。
なかでも驚くのは、八ッ場ダムの予算です。
利水の面でも、治水の面でも、必要のないものだということは、繰り返し指摘しているところですが、県は、来年度21億3千万円を計上しました。
このうち、ダム本体の工事分として、2億5千6百万円が含まれています。
新政権がダム本体部分を凍結したことは、重々承知のはずなのに、国が凍結した使わないお金だということがハッキリしていながら予算に計上する。
予算編成にあたって、あまりにも無責任すぎます。少なくとも八ッ場ダム本体工事関連の予算は削除すべきです。お答え下さい。
第3の問題は、県独自の歳入確保についてです。
わが党が繰り返し求めている大企業への法人事業税超過課税はまたもや見送りです。
この間、大企業は、派遣労働者を物のように使い捨てし、下請け企業の単価をたたき、その犠牲のうえに内 部留保を大幅に増やし、株主への莫大な配当をおこなっています。
国の減税の恩恵も受け続けています。
こうした独り勝ちといわれる大企業に、応分の負担を求めて、その社会的責任を果たしてもらうのは当然ではないでしょうか。
来年度、限度いっぱい課税すれば、100億円の増収となり、暮らしや福祉の貴重な財源になります。工業県では当たり前のように実施している大企業への法人事業税超過課税を、なぜ実施しないのか、どんな不都合があるのか、お答え下さい。
県は行政改革・財政健全化の名で、人件費の大幅抑制、民間・市町村譲渡などで歳出削減と財源確保を進めようとしています。
しかし例えば、児童虐待や精神・児童福祉の分野などの現場は深刻な人手不足のままです。
またこの間、民間にできることは民間にと、指定管理者制度が導入され、県有施設が民間に任されてきましたが、県立公園の維持・管理がずさんだったことが問題になりました。
責任ある検証や反省がなされてしかるべきです。
福祉など県民生活に密着した分野での職員不足や、行き過ぎた民営化路線は、くらし福祉を守る自治体の本来の役目を捨て去るものですが、どうか、お答え下さい。
────2010年3月1日────
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