2010年3月10日水曜日

会社だけではない。
 「かずさアカデミアパーク構想」
    そのものが破綻している
    ────小松実ブログ 10.2.26────

 破綻した、第三セクターの株式会社「かずさアカデミアパーク」。(1/29付ブログをご覧ください)
しかし、破綻は、第三セクターの株式会社だけの話ではありません。
1期事業278ヘクタールのかずさアカデミアパーク構想そのものが破綻しているのです。

 「ずさん・過大な見積もりにもとづく無謀な巨大事業だ」。
日本共産党がかねて指摘してきたとおり、初期投資や維持管理で、総額1500億円の県費を投入したにもかかわらず、149ヘクタールの企業用地は、未だにその三分の二が空き地です。

 その中には、地主から県が一括して借り上げている土地があります。
一括借り上げの土地は、他の部分を含めて総面積89ヘクタール。その借地料、年間5億円ほどを毎年毎年、もう20年も、県は、税金から払い続けています。

 その中の、企業用に賃貸する予定の土地は、25ヘクタールほど。

 かつて、自民党沼田知事の時代、「企業が進出するまで、その地代を県民が肩代わりするのはおかしいではないか」と指摘した日本共産党に、沼田知事は「いずれ、企業が進出した時に、それまで県が負担してきた地代を含めて、全部支払ってもらう」と、答弁していたものでした。

 ところが、いつまで待っても、企業進出はありません。

 とうとう県は、2008年(平成20年)、「県が借り上げている土地に、進出したら、5年間は地代をただにします」と、方針を転換しました。
「地代は、県が肩代わりするから、企業さん来てください」ということです。その結果、確かに、2社(8.5ヘクタール)が進出してきました。
その2社のために、県民が負担する地代は、合計2億1千万円です。

 ところが、そうまでしても、残りの16.7ヘクタールは、やっぱり空き地のままです。

 かずさアカデミアパークの構想そのものが破綻していることの証明です。
地代はいらない、県が、つまりは、県民が肩代わりしますとまで言って、それでも進出する企業がない。これがかずさの現状です。

 「かずさアカデミアパーク構想」を抜本的に見直し、これ以上の県費の浪費に歯止めをかけるべきです。

 

2 件のコメント:

  1. かずさアカデミアパークに関するご意見、読ませていただきました。全くそのとおりだと思います。そして、地代を無料にして誘致した企業の選定についても大いに疑問があります。中には、背任ともいえるようなことを行っているところもあるのです。
    かずさアカデミアパークに賃貸料ただで進出した企業の一社についてはよく知っております。ここには千葉県が出資するファンドや国からの補助金も入っています。しかし、これらの投資は全て泡と消えゆく運命です。なぜなら、その企業は全く生産を行っておりません。千葉県に対しどのようなプレゼンを行ったのかは存じませんが、技術的に全くメドが立っておらず、本来、細々と基礎研究をやらなければならない状態であるのは、素人の目からも明らかです。近々倒産するものと思われますが、この時、地元取引業者にも多大な影響を及ぼす可能性があります。また、危険な物質も保有しており、その廃棄にも相応の費用がかかることでしょう。
    このような企業に用地を無料で貸し出し、さらにファンドを介して資金を供給した責任はどなたが負うのでしょうか?また、危険な物質の廃棄費用や、ガラクタである工場設備の撤去費用は誰が負担するのでしょうか?後先考えずに誘致したつけを払うのは、やっぱり県民なのでしょうか?
    その会社は、ファンドの方々が見学に行くたびに、工場を動かしているふりをしているようです。せめて、撤去費用のあるであろううちに、出資している千葉県によるしっかりとした査察を行い、決断を下していただきたいものです。

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  2. 匿名様
    貴重な情報ありがとうございます。
    ムダな巨大開発が次々破たんしています。
    かずさもメッセも行き詰まっています。
    巨大開発最優先の県政から、県民のくらし最優先の県政に転換するため、私たちは活動しています。
    今後ともよろしくお願いします。
    事務局

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