同日の県議会不正経理調査特別委員会では、「預け」により業者の口座に不正にプールされた県費約4億1800万円について質疑応答があった。この中で、川本幸立議員(市民ネット・社民・無所属)は、業者への聞き取り調査時のメモの有無を質問し、「あるならば開示してほしい」と要望した。
これに対し、佐藤忠信行政改革監は「調書は残っていない」と答弁。川本議員は「聞き取りのメモを残していないとは、とんでもない話。情報を共有しながら調査を進めていたのではないのか。まともな調査が行われていないということだ」と批判した。 民主党の県議からも「調査が不十分」「そもそも調査していないのではないか」などと信ぴょう性を疑う声が出た。佐藤行政改革監は「プール金の聞き取りはしっかりやったつもりだが、そういったメモは残してない」と述べ、記録をとっていなかったことを改めて認めた。
一方、議員側は、県が調査の際、職員が作成した支出伝票との突き合わせに使ったとする業者の帳簿を開示するよう要求した。これに対し、小宮大一郎総務部長は「県の調査以外には使用しないということで業者に協力してもらった」と答弁、県議会への開示を拒否した。
川本議員は「(非開示が)知事の意志ならば、知事に(その理由を)説明いただきたい」と述べ、森田知事の参考人招致を求める考えを示した。
────毎日新聞2010年1月15日地方版────
千葉
見積もり合わせ業者の協力で偽装
県の不正経理
県の不正経理問題で、各課の経理担当者がプール金を預けている業者に対し、複数の業者から見積書を取り寄せて価格の安い業者と随意契約する「見積もり合わせ」を行ったように見せかけるため、複数業者分の見積書を一緒に提出させていたことが、14日の県議会不正経理調査特別委員会でわかった。
県の財務規則では、本庁で10万円以上100万円以下の物品購入をする際、入札を行わず、見積もり合わせによる随意契約を認めている。随意契約でも競争原理を働かせるためのシステムだが、経理担当者と業者のなれ合いで形骸(けいがい)化している実態が明らかになった。 委員からは、「そのような行為は不自然だと思う。上司のチェックがないのも不自然で、課長クラスまで黙認していたのではないか」との疑問の声が上がった。
────2010年1月15日 読売新聞────
千葉
県不正経理:処分を受けた職員の人数訂正
県庁の不正経理問題で県は14日、処分を受けた職員の人数を訂正した。県立学校と県警本部を除く被処分者は1783人から41人増え1824人。県立学校の462人を含めた総数は2286人となった。県総務課は「集計した際に漏れがあった」と説明した。2286人はいずれも12月中に処分されている。
────【倉田陶子】毎日1/15────
千葉
県不正経理:プール金の帳簿管理、
3部署だけ 大半、業者に預けっぱなし
約37億円の県庁の不正経理問題を巡り、架空発注で業者の口座へ県費を振り込ませプールする不正な「預け」に手を染め、今もプール県費のある県庁164部署(課や室)のうち、プール県費を自ら帳簿で管理していたのがわずか3部署だったことが、県の内部調査で分かった。不正なプール県費の総額は約4億1800万円に上るが、その大半の管理は業者任せで、文字通り「預けっぱなし」にされていた。県庁の公金感覚の欠落ぶりが改めて批判されそうだ。
27日の県議会不正経理調査特別委員会で、県総務部が明らかにした。同委員会では前回に引き続いて業者のプール金についての質問が集中。布施健太郎県議(民主)が「庁内にプール金の出納帳簿はあるのか」と質問。これに対し、佐藤忠信行政改革監は「帳簿で管理していたのは、お恥ずかしい話だが3所属だけ。(業者に)任せっきりという実態だった」と答弁した。
また、県が「県の調査以外には使用しない約束で業者に協力してもらった」として開示を拒否している業者の帳簿について、花崎広毅県議(民主)は「この委員会も調査目的。業者を特定できないような形でもいいので開示できないか」と、県議会への開示の可否を業者側に確認するよう求めた。しかし、小宮大一郎総務部長は「そうしたことをするつもりはない」と拒んだ。委員からは「業者の帳簿を見られたら、まずいことがあるのではないか」と疑問の声が出た。
────【倉田陶子】毎日1/29────
0 件のコメント:
コメントを投稿