三番瀬のラムサール条約登録に関して5月10日、日本共産党の関係議員や三番瀬を守る会役員が、環境省自然環境局野生生物課から聞き取りをおこないました。
これは国会の志位和夫衆議院議員室を通じて行われたもので、浜田文・志位和夫衆議院議員秘書も同席しました。
また、さいとう和子・党県青年部長(写真向こう側右から2人目)や伊藤昭博・船橋市議(左から3人目)、入沢俊行・習志野市議(左)、谷藤利子・市川市議(その右)、元木美奈子・浦安市議(向う側右)などの日本共産党議員、三番瀬を守る会の田久保晴孝会長をはじめとした環境保護団体の役員などが参加しました。
環境省側からは、まず、ラムサール条約登録へのスケジュールについて、「次回の締約国会議は、2012年5月の第4週におこなわれる予定になっているので、今年度中に関係者の合意を得ることが必要。その後、来年6月頃に公聴会が開かれ、10月に行われる予定の中央環境審議会野生生物部会で国指定鳥獣保護区特別保護地区の指定を受けることになる。このときに同時に、ラムサール条約への登録も決定される」との回答がありました。
また、三番瀬に対する評価では、「2005年に登録候補地として54カ所が選定されたが、そのなかに三番瀬が入っている。いまは、そのなかで、現在、登録されていない三番瀬を含む34カ所に、新たな候補地を加える作業をおこなっており、そのなかから登録湿地が選ばれることになる」と話し、現在も三番瀬がラムサール条約登録の基準を満たしていると答えました。
登録湿地数の目標については、「生物多様性国家戦略で10カ所の登録が目標に挙げられており、現在までに4カ所登録できたので、そういう意味ではあと6カ所」との見解も述べられました。
さらに、漁協などの合意が得られていない市川側を保留にして、まず船橋側を登録したらどうか、という段階的登録を目指す動きがあることについては、「特別な場合以外は、一体的な登録が望ましい。しかし、そういう声があるのは承知しており、制度上はできなことではない」と答えました。
田久保会長は、自らおこなってきた野鳥の調査結果を示し、「シギ、チドリ類は、船橋側だけでもラムサール条約の登録基準は満たしている。スズガモも2万羽以上という基準を超えている」と話し、船橋側だけでも登録できる条件があることを指摘しました。
参加者からは、「一体的な登録が一番いいのはその通り。しかし、市川側の漁協などが、漁業への影響などを理由に、『時期尚早』としているいま、その誤解を解くためにも、まずは船橋側だけでも登録して、まったく漁業に影響がないことを示すべき。それが、市川側を説得する決定的な力になる」と指摘し、登録を推進する立場にある環境省としても、能動的な働きかけを求めました。
また、船橋側の虫類生態調査の結果も示し、「船橋側だけでも登録基準を超えている」と段階的登録の可能性も伝えました。
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