2012年6月12日火曜日

────千葉────
最重要課題は「圏央道」
経済、観光、防災に力

 
 
 森田健作知事は、産経新聞とのインタビューに応じ、任期最終となる平成24年度は経済活性化と観光振興、防災に注力する方針を明らかにした。その上で、いずれの課題にも、東京湾アクアラインから成田空港までをつなぐ首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の早期完成が不可欠との考えを示した。 

 森田知事は、圏央道が完成すれば、羽田空港から成田空港への交通利便性が向上することから、千葉県は「2つの国際空港を持つ」ことになると指摘。房総半島内陸部への企業進出や観光客が増加するとの見方を示した。一方、東日本大震災で通行できなくなった首都高湾岸線の代替道路としてアクアラインが活躍したことを挙げ、「非常時に成田空港と都心をつなぐ東関東自動車道(東関道)の代替道路として期待できる」と首都圏の災害対策としても重要だとした。

 圏央道は、今年度末までに木更津-東金区間(約50キロ)が開通する予定で、知事はこれまで、都市計画決定されたが未着工の松尾横芝-大栄間(約18キロ)については年内に建設の道筋をつけたい考えを示している。

  森田健作知事との主なやり取りは次の通り。
 
────今年度に力を入れることは──── 
 
 「経済、観光、防災だ。そのためにはまず、圏央道(首都圏中央道)を東京湾アクアラインから成田空港までつながるよう一刻も早く完成させたい。圏央道は単なるコンクリートではなく(首都圏の物流を維持する)防災道路だ」
 

────企業誘致にはどう取り組むのか──── 
 
 「空港、圏央道やアクアラインで立地条件が相当良くなってきた。攻めの一手あるのみ。必要なら、かずさアカデミアパーク(木更津市)で参入業種を拡大したように、規制緩和でも打てる手は打ちたい」
 
────観光面では────
 
 放射性物質で土壌や農産物が汚染されているとの風評被害が懸念されている 
 
 「県としては検査して、国が定めた安全基準内であることをアピールしていくしかない。不安があるから風評被害が起きる。不安払拭(ふつしよく)には、野田佳彦首相がテレビのプライムタイムを借り切ってもいいから、国民に科学的見地に基づいたメッセージを発信するのが大事だ」 
 
────これまでの自己評価は──── 
 
 「アクアライン通行料金の値下げ、治安対策としての移動交番導入、中学3年までの入院費無料化、小学3年までの医療費無料化、私学助成の拡充、成田空港の年間発着回数30万回拡大など、この3年間、公約は順調に達成できている。県民の厳しい目に耐えられるだけのことをやってきたと自負している」 


────任期は残すところあと1年だが、再選出馬の考えはあるか──── 
 
 「どうしようか考えている最中だ」
 
────2012.4.2 産経────

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