2011年9月27日火曜日

────千葉県政報告────
「コスモ石油の火災・爆発事故とコンビナートの危険」の
テーマで報告 42人が参加

 恒例になっている「明るい民主県政をつくる会」(代表、河野泉医師)と「森田知事の政治責任を追及する会」(代表、三輪定宣千葉大名誉教授)共催の県政報告会がありました。今日は要請があって、いつもの県政全般ではなく、「コスモ石油千葉製油所の火災・爆発事故とコンビナートの危険」ということに絞って、約1時間お話しをしてきました。

 コスモの事故の概要を説明した後、それが安全や人命より効率(利益)を優先する企業の論理によって引き起こされたものだということを、緊急遮断弁をピンでロックしていたという違法行為などを例に指摘。隣接のチッソ石油化学に保管されていた劣化ウランの倉庫が延焼し、燃え落ちていたことなど、一歩間違えば、さらに重大な事態につながっていたと報告しました。

 その上で、コスモ以外にも、今回の震災で8件の危険物の漏えいがあったこと、コンビナートには、石油や高圧ガスに加えて、81基もの毒性ガスのタンクがあるにもかかわらず、住民には知らされておらず、避難訓練なども行われていないこと、耐震基準に足りていないタンクが相当数残されていること、施設の老朽化や職員の技術の継承に問題があり、2004年以降、火災やガス漏えいの事故が急増していること、液状化や側方流動、津波の対策が図られていないこと、等々、見えてきたコンビナートの危険を指摘しました。

 液状化は、県のアンケート調査でも、72の特定事業所のうち9事業所で、危険物施設で発生していたこと、その他の場所では、22の事業所で230ヶ所以上も発生していました。側方流動についても、60センチの護岸のせり出しが1件報告されています。しかしながら、企業の敷地内だということで、県当局も立ち入り調査をすることができず、その実態をつぶさには掴んでいません。雑誌「アエラ」では、東京湾岸コンビナートの側方流動による危険物タンクの破壊、湾への流出・炎上という、国交省関東地方整備局が専門家に委託した調査結果が暴露されていました。

 また、津波対策については、東京湾には津波は来ないという前提から、まったくの空白になっていることも指摘。企業岸壁の護岸高、強度がどれほどなのか、これまた県は、民間企業の敷地内ということでつかんでいません。東京湾最奥部の船橋で、2.4メートルの津波痕が観測されていることから、対策が急務であること等々、指摘させていただきました。お話しのあと、参加者の質問に答えました。最後に、誘われて初めて参加したという方から「良く調べたわかりやすい話で、感動した」とのお褒めをいただき、務めを果たせたかなと少し安心しました。

────11.09.08 小松実ブログ────





千葉
9.8県政報告会での小松実講演に対しての質問



  • 轟町からみた爆発の炎は赤紫色、そんな色は今までみたことがない、何が爆発したのかおしえてほしい。

  • 袖ヶ浦市にある住友化学はなぜ、65トンもの劣化ウランを貯蔵しているのか。住友化学の隣は富士石油のタンクがある。しかも住友化学の劣化ウランは建家がない状態で貯蔵されている。なぜ、住友化学は天然ウランも持っているのか。今度大震災が来ると劣化ウランはどうなるのか。

  • なぜ、県などがコンビナート地域の工場に調査に入れないのか。なぜ、コンビナート地域は、治外法権になっているのか。

  • これだけの事故で警察は現場に踏み込んだのか。

  • 神奈川のジョージワシントンが原発事故を起こすとどうなるのか。

  • 社員がもっと、内部告発しやすいように改善する必要がある。

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