2010年4月27日火曜日

森田知事定例記者会見概要
    【知事就任1年及び新年度を迎えて】

(知事)

 おはようございます。早いもので、千葉県知事に就任してから1年がたちました。振り返ってみますと、昨年4月の就任会見のとき、私は「この千葉をもっともっと元気に、そして明るく、日の当たる県に、また堂々と中央に物を言える県にしたい。私たちにはそれだけの実力がある。そして、県民の皆様とともに、また、県の職員の皆様とともに、この千葉をまさしく日本一にする」と申し上げたことを思い出します。

 そして、昨年度は、県民の皆様にお約束した施策に全力で取り組んでまいりました。

 例えば、「アクアラインの料金引下げ」でございます。この通行料金の引下げは、千葉県のポテンシャルを開花させるためにも絶対に必要であると信じておりました。そして、料金引下げの社会実験を開始してから8カ月が経過しましたが、今年2月までのアクアラインの交通量は、前年と比べ、全日では1.5倍に増加いたしました。特に2月の平日の大型車は2倍に増えました。

 このほかにも、南房総の観光客の増加や木更津市への大型のアウトレットパークの進出が決まるなど、本県の地域経済の活性化に結びついてきたのかなと思っております。

 また、昨年11月に実現した北総鉄道の運賃値下げの合意をはじめ、私学助成の引上げや教育振興基本計画の策定といった教育の充実、特別養護老人ホームの整備による高齢者福祉対策などを進めました。

 そして、昨日から本格運用が始まった移動交番車の開設による安全・安心対策など、県民の皆様へ目に見える結果を示すことができたのではないかと思っております。

 このほか、夏の観光キャンペーンを皮切りに、秋、そして早春のキャンペーンや百貨店・直売所等における農林水産物の千葉県フェア開催などで、自ら先頭に立って宣伝してまいりました。

 その結果、東京キー局で千葉県のPR情報が取り上げられた番組が何と300件を超え、前年度に比べ、約3倍に増加したと聞いております。これもひとえに千葉に力があり、県民の皆様や関係機関の方々、そして県庁職員のチームスピリットで取り組んだ賜物であると思います。

 この1年間は、私の信条である「絶対にあきらめない」、この気持ちを持って、何事にも取り組み、充実した年であったと思います。

 しかし、また、県政への信頼を大きく損なった県庁の不正経理問題もありました。3月末まで熱心に審査いただいた不正経理調査特別委員会からの報告書も、過日、委員長から議長へ提出されたと伺っております。

 今後は、これら議会の皆様や県民の皆様方からいただいたご意見やご提言を真摯に受け止め、再発防止策を着実に実施することにより、県民の信頼を一日も早く回復させたいと思っております。

 さて、今年度の抱負でございますが、去る2月定例県議会で私が知事に就任してから初の総合計画、「輝け!ちば元気プラン」が提案どおり可決され、正式に決定いたしました。また、これとあわせて、「千葉県行政改革計画・財政健全化計画」も決定いたしました。今年度は、まさに実行の年でございます。

 この総合計画の基本理念は、「くらし満足度日本一」でございます。千葉県の可能性を最大限に生かし、各分野で日本一を目指す県政運営を進めてまいります。

 特に力を入れたい、あるいは重点的に進めていきたい主な取組みについて、ご説明申し上げます。

 まずは、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、子どもの医療費助成の対象拡大や待機児童の早期解消を図るための保育所の整備を進めます。そして、道徳教育も含め、こうした「千葉の未来を担っていく子どもの育成」については、引き続き力を入れてまいりたいと思っております。

 また、安全で安心して暮らせる社会づくりを目指すため、昨日から15台の移動交番車を本格的に運用しております。各種相談や届出の受理、登下校に合わせた子どもの見守り活動などを行い、地域の実情に沿った情報発信や事件事故の抑止活動等を展開いたします。今後は、その効果を検証しながら、拡充していければと思っております。

 今年度は、千葉が大きく変わる年でもございます。先月28日から成田国際空港の年間発着枠がこれまでの20万回から22万回に拡大され、中東地域路線が開設されて、国際航空ネットワークが拡充されました。そして、7月17日には「成田スカイアクセス」が開通し、都心と成田国際空港が最短36分で結ばれるようになります。

 また、アクアラインについても、県内の物流や観光振興にもよい影響が出ております。これらの効果を活用し、「光輝く千葉県づくり」を実現していくため、3月に策定いたしましたアクアライン活用戦略の「行動計画」により、観光の振興や拠点地域の整備、企業立地の促進などに積極的に取り組んでまいります。

 そして、これらの取組を本県経済の活性化や地域の振興につなげてまいりたいと思っております。

 また、千葉県にとって一大イベントである「ゆめ半島千葉国体」が9月に、そして全国障害者スポーツ大会である「ゆめ半島千葉大会」が10月に、それぞれ開催されます。全国から多くの方々が来県されますので、最高のおもてなしの心でお迎えしたい。そして、選手の皆様に、「千葉に来てよかった」と言われるような大会を目指していきたいと思います。

 この両大会は、千葉県の魅力をアピールする大事な機会でもございます。私も先頭に立って、一生懸命PRしてまいりたいと思います。

 このほかにも、千葉の魅力の戦略的な情報発信や、県民の皆様の健康にかかわる医療対策などの取組みを進めてまいります。

 観光もそうでございます。それから国体もそうでございます。おもてなし、言うなれば、一番大事なことは、笑顔のおもてなしでございます。よく来てくださいました、また、どうぞという気持ち、それと同時に、私は何度も申し上げておりますが、どんなおいしい食べ物を食べても、どんなすばらしい景色を見ても、ちょっとというときにお手洗いに行って不潔だったりしたら、もうそこですべてがパアになってしまいます。ですから、私は何としてもお手洗いは清潔に、そして笑顔を忘れずに、例えばお手洗いで申しますと、女性のお手洗いは1.5倍にしようと。それは、去年の6月の補正、そして今回2月の予算でも計上いたしました。4月に、国体の会場と各地のそういう観光地、また施設を、まずお手洗いはきれいかな、駐車場整備はできているかな、そういうのを抜き打ちに視察してまいりたいと思っております。

 また、新たな年度のスタートでございます。本年度も県民の皆様と力を合わせて、日本で一番暮らしやすいと感じ、誇りに思える千葉県を実現してまいりたいと考えております。

 どうか、今年度も皆様方のご支援、そしてご協力をよろしくお願い申し上げます。
 

日時 平成22年4月2日(金) 10時30分~11時13分




東京新聞の特集「森田知事就任一年」への私のコメント
    ───小松実ブログ───



 「森田知事就任一年」ということで、東京新聞が特集を連載し、今日の紙面で「各会派の採点」と称して、県政の評価について、県議会各会派の代表のコメントを載せています。

 自民党は「合格点」、民主党は「政策は及第点」、公明党は「80点」、市民ネット・社民・無所属は「評価に値しない」。

 日本共産党県議団を代表しての私のコメントは「つけようがない」との見出し。
 紹介されている私のコメントは以下の通り。

 「県内財界に直結した大手企業最優先の県政運営と、教育の反動化を強めているのが大きな特徴だ。自らの政治資金疑惑を清算できていないから、不正経理問題を正すこともできていない。

 アクアライン料金の値下げ費用の半分は国だが、半分は本来なら県民のために別の目的に使えた。子どもの医療費や私学助成の拡充も県民世論に後押しされて実現できたこと。目線を県民の暮らしの実態にもっと近付けてもらいたい。」

 私の話したことが、極端に短くカットされ、しかし要領よく、ほぼ正確にまとめられていました。

   << 作成日時 : 2010/04/07 23:08 >>
 

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