2011年8月17日水曜日

小中高生の暴力、最多3180件
いじめは25%増
千葉県内公立校10年度

 千葉県教委は、2010年度の児童生徒の問題行動に関する調査結果を公表した。県内公立小中高校の児童生徒による暴力は前年度比6・6%増の3180件で、調査を開始した1997年度以降で最多となった。特に小学生の増加率が14・5%と中高生を大きく上回っており、暴力の低年齢化がみられた。県教委は「人とのコミュニケーションや感情のコントロールが苦手な子どもが増え、暴力に走ってしまう傾向がある」としている。

 調査によると、暴力件数が最も多いのは中学生で、全体の約7割を占める2349件だった。小学生は521件、高校生は310件。前年度からの増加率は小学生が14・5%と、中学生の4・7%や高校生の9・5%を上回った。

 暴力の形態は、生徒間暴力が過半数の1740件と最も多く、次に器物損壊が964件、教師への暴力が378件、他校の生徒や保護者などへの暴力が98件だった。 県教委は、暴力件数が過去最多となった原因について、子どもの(1)規範意識の低下(2)対人関係能力の低下(3)感情のコントロールができない、の3点を指摘。背景としては、核家族化により、親や祖父母などの身近な大人や、年齢の違う子どもと接する機会が減っていることを挙げ、「トラブルが発生した時、話し合いで解決することができず、暴力に走ってしまう」と分析した。

 特に暴力が急増している小学生については、学校現場から「友達と遊ばずに1人遊びをするなど、ほかの子どもとうまくコミュニケーションできない子どもがいる」といった報告が増えているという。

 いじめの認知件数は、24・9%増の8335件。ピークだった07年度(9226件)は下回ったものの3年ぶりに増加。内訳は小学生が最も多く4239件、中学生が3931件、高校生は158件、特別支援学校は7件だった。

────千葉日報8/9────

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