南部センターの焼却灰から6月、国の埋め立て基準の9倍近い1キロ当たり最高7万800ベクレルの放射性セシウムが検出された。9月6日まで運転を続けた結果、埋め立て処分できない灰は約143トンにまで積み上がり、センター内の保管スペースはあと1月分ほどしかない。北部センターにも、まだ放射性物質の濃度が高かった時期にたまった基準超の灰180トンを保管している。
市は9月7日、年1回の定期点検のため南部センターの運転を休止した。点検は通常1カ月程度で終わるが、運転を再開すれば埋め立て処分できない灰が増える一方になる。伊原優・環境部長は30日に開かれた地元住民との会合で「国や県、東京電力にも解決を要望しているが、なかなか進んでいない状況」と嘆いた。
市は7月から、放射性物質が付着しやすい草や剪定(せんてい)した枝の分別収集を始め、焼かずに保管して、可燃ごみの灰の濃度を抑えた。草木は北部センター内に約600トン(9月29日現在)、「第二最終処分場」(同市若白毛)内に392トン(同23日現在)あるが、落ち葉が増える秋以降も、年内分いっぱいは保管できる見通しだという。
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