2011年7月17日日曜日

原発事故の早期収束と被害の拡大防止 および
全ての子どもの安全確保と教育保障を求める
要請書

7月7日
東京電力株式会社
 社長 西澤俊夫 様

全教千葉教職員組合
中央執行委員長 高橋成悟



 東日本大震災と大津波により発生した東京電力福島第一原子力発電所の重大事故は、国会審議や研究者による過去の度重なる危険性の指摘にも関わらず、自ら作り出した「安全神話」を過信し、十分な安全対策を怠ってきた東京電力と政府による人災であることは疑いようのない事実です。

 福島県内では、多くの小・中・高等学校が閉鎖され、児童生徒が県内外に避難・転校せざるを得なくなるなど、子ども達は不安と恐怖の中で日々暮らし続けています。家や地域を奪われ、友達や家族、先生と離ればなれになってしまった子ども達の心の中の悲しみや苦しみは図り知れません。千葉県内においても、様々な学校行事・校外活動が中止や延期となったり、給食の食材や飲料水の確保が不十分になったりするなど、子ども達が楽しみにしていた学校生活に大きな支障が出ています。

 放射性物質の大量放出は、たくさんの子ども達から日常の暮らしを奪い、地域のコミュニティと子ども達の学習権を破壊しました。東京電力・政府による原発推進政策がもたらした身体的・精神的被害は極めて甚大であり、東京電力と政府には早急な対応が何より求められています。

 つきましては、以下の問題について緊急かつ抜本的な対応を求めます。



1.放射能漏れなど、原発事故に関する全ての情報を速やかに公開し、専門家の総力を結集して、福島原発事故の一日も早い収束を図ること。

2.放射能汚染から成長期にある子ども達を守るために、最大限の安全対策を講じること。3.成長過程にある子ども達への放射線被害・内部被曝を考慮した安全基準を、科学的根拠に従って示すこと。

3.子ども達の安心・安全のため、千葉県内全ての学校施設、校庭、プールなどの放射線量調査を毎日行うこと。また、必要な検査機器を東京電力の責任で購入し、検査員を配置すること。

4.子ども達の教育活動を保障するため、千葉県内を含めて全ての学校施設内の汚染された表土を東京電力と政府の責任で完全に除去すること。

5.地域に関係なく、避難を余儀なくされた全ての子ども達の家庭へ学用品費、衣服費、通学費、住居・生活費など、本来であれば支出する必要のなかった経費を全面的に補償すること。また全ての高校生・大学生の就修学・就職について十分考慮した支援策をとること。

6.全ての子ども達が住み慣れた地域に戻り、安心・安全な学校生活を再開できるよう、あらゆる 措置を講じること。また、千葉県内に避難してきている子ども達が落ち着いた学校生活を送ることができるよう、個々の避難者・避難家庭に応じて必要な措置をとること。

7.国民・県民に対し、これまでの原発推進・依存体質、今回の原発災害に対する真摯な反省・謝罪をするとともに、太陽光や風力など新たなエネルギー政策への抜本的転換を図ること。

以上

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