2012年4月25日水曜日

────千葉・県防災計画:修正基本方針────
東京湾内の津波予測も 原発事故対策盛り込む

 
 東日本大震災後、県が抜本的な見直しを検討していた地域防災計画の修正基本方針が9日、県防災会議で決まった。1000年に1度起きるような従来は想定外だった巨大地震や津波も考慮し、ハードとソフト両面を組み合わせた総合的な防災対策を推進することなどが盛り込まれた。  県防災危機管理課によると、県の地域防災計画は1963年に策定され、31回の修正を重ねている。今回の見直しの主なポイントは

(1)津波対策
(2)液状化対策
(3)支援物資の供給体制の整備
(4)高齢者など災害時に援護が必要な人への対策
(5)帰宅困難者対策
(6)災害本部などの庁内体制の強化
(7)放射性物質事故対策計画の見直し────など。

 津波対策については、これまでの浸水予測図を修正し、九十九里外房、内房の各海岸での津波高が3メートル、5メートル、10メートル別に浸水予測図を作製するとともに、これまで想定していなかった東京湾内での津波の浸水予測図も作製する。

 また、震災の発生直後は、公的な支援体制が整わず、県民自身の自助で問題解決をはからねばならないケースも多いと想定し、ソフト面の津波教育の徹底なども明記した。液状化対策は、液状化に強い上下水道などのライフラインの整備や、新たな液状化マップに基づく知識の普及を推進するとした。

 さらに、県内に立地しないことから、従来は対応していなかった原発事故についても、相談窓口の設置やモニタリング体制強化など情報の収集・発信体制整備を盛り込んだ。同会議に参加した森田健作知事は「復旧復興に向け取り組むとともに、災害対策を早急に進めたい」と話した。同計画はパブリックコメントなど県民からの意見聴取を経て、今秋にも正式に策定される見通し。
 
────【斎藤有香】毎日新聞 2012年2月10日 地方版────

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