2012年4月6日金曜日

────千葉────
県立学校改革推進プラン:県教委、最終案を発表
大原、岬、勝浦若潮3高統合
東葛飾高を中高一貫校に

 
 県教委は16日、来年度から10年間の改革理念などをまとめた「県立学校改革推進プラン」の最終案を発表した。15年度に大原高校(いすみ市)、岬高校(同)、勝浦若潮高校(勝浦市)の3校を統合するほか、16年度から東葛飾高校(柏市)を県立中高一貫校にすることが盛り込まれた。今後、他の高校でも生徒の興味関心を伸ばすコースを設置したり、地域の特性を生かした科目を新設するなど、特色ある学校づくりを進めていく。【味澤由妃】

 県教委によると、夷隅地域(いすみ、勝浦、大多喜、御宿の4市町)の生徒数減少は深刻で、89年度に999人だった中学卒業者数は、11年度には639人に、10年後の21年度には445人になる見通しという。また木更津市内の私立高校や夷隅地域外に進学するケースも増えている。総合学科を導入するなどして魅力づくりに力を入れてきた勝浦若潮高(定員120人)でも近年、定員割れが目立ち、11年4月の新入学生は66人にとどまっている。

 3校が統合すると、夷隅地域の高校は大多喜(大多喜町)と統合校(定員240人)の2校となるが、県教委が計画する1学年4~8学級の「適正規模」となる。統合後は大原高の校舎を使い、学科は総合学科のみになる。校名については今後検討するという。

 東葛飾高は、県立千葉高に続き、県内2校目の併設型中高一貫校となる。併設される中学の定員は、県立千葉中と同じ80人(2学級)の予定。

 地域の保護者らから「東葛地域にも中高一貫校をつくってほしい」というニーズが強かったことや、交通の便が良く広範囲から通いやすいことから、設置が決まったという。14年度からは県の医師不足を踏まえ、地域医療への理解・関心を高める医歯薬コースを設置する。

 このほか、東日本大震災を受け、銚子高(銚子市)に14年度から防災に関連する選択科目を用意し、千葉科学大危機管理学部と連携することや、観光産業が盛んな館山市にある館山総合高では、15年度から観光資源である地域の自然や文化などを学ぶ選択科目を用意することも決まった。また、▽佐倉高(佐倉市)への理数系学科の設置(14年度)▽千葉女子高(千葉市稲毛区)と安房高(館山市)への教員基礎コースの設置(14年度)--なども計画に盛り込まれた。

 これらは11月17日~1月4日のパブリックコメントの実施を経て、今年度中に正式決定する。

────毎日新聞 2011年11月24日 地方版────

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