千葉沖地震最大震度5強を観測した地震の揺れで石塀が倒壊した民家=15日、千葉県銚子市榊町(城之内和義撮影)
千葉県内の広い範囲で震度4や5強の揺れを観測した地震から一夜明けた15日、県は発生と同時に立ち上げた災害対策本部による警戒態勢を解除した。本部長の森田健作知事は発生当時、東京都内で会合に出席しており、本部到着は発生の約2時間後だった。本部には担当職員の約6割が参集、情報収集などにあたった。
県は地震発生約1時間後の午後10時ごろに、県庁内での災害対策本部設営を完了。県内で震度5強の地震が発生した場合、県土整備部など関係各部局の職員1764人が本庁舎や出先機関に参集することになっており、同11時までに1020人(57・8%)が駆けつけた。
森田知事は当時、都内で財界人らとの会合に出ていたといい、本部到着は同11時ごろ。同11時半ごろ開いた2回目の本部会議から出席した。それまでは、同10時半ごろに到着していた石渡哲彦副知事が指揮を執った。
森田知事は15日午前9時過ぎ、本部による警戒態勢を解除した。森田知事は、本部到着まで2時間かかったことについて、記者団に対し、石渡副知事と連絡を取ったうえで会合を切り上げて駆けつけたと釈明。そのうえで「各部局の連携や情報収集などに、新防災計画が非常にうまく反映された」とした。県防災危機管理監は、「東日本大震災時にあったような情報の錯(さく)綜(そう)がなくなった」と総括した上で、「職員の参集率は100%を目指す」として、参集しなかった職員に理由を聞くなど検証する考えを示した。
県はより迅速に対応するため、平成25年4月をめどに県庁舎内に災害対策本部の機能を備えた危機管理防災センターを常設する。
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