4月から食品に含まれる放射性物質(放射性セシウム)の基準値が厳格化される。県は27日、県文書館(千葉市中央区)に全市町村や農協などの担当者約140人を集め、新たな検査計画などを説明。参加者から検査体制への不安や疑問の声も上がった。 新基準値は一般食品が5分の1の1キロ当たり100ベクレル、牛乳や乳幼児食品は4分の1の同50ベクレル、飲料水に至っては20分の1の同10ベクレルと厳しくなり、基準値を超えた食品は出荷停止などの措置が取られる。
県は今後の検査計画として、一般食品では、国内で新基準値を超えた食品について、半分の同50ベクレル以上を検出した県内の市町村や主要産地などで検体(サンプル)数を増やし、検査体制を強化する。
現在一部の市町で出荷制限や出荷自粛措置が取られているシイタケやタケノコなどの林産物について検体数を年2倍強に拡大。原乳についても、検査頻度を現行の倍に増やす。また、検査を効率的に進めるため、流通量が少ない品目などは市町村などが分析機器を整備し、検査できるよう支援するという。こうした県の説明に対し、参加者から異論も出た。流山市の担当者は「県は検体の農産物を買い取っているのに、タケノコは買い上げてもらえず、農家に説明できない」と反発した。県農林水産部によると、タケノコやシイタケなどは自然発生的な部分が大きい「林産物」として扱われ、検体は農家から無償提供を受けていた。県は4月からの新検査では林産物についても買い取る方針を示した。また、別の参加者の男性は「検査体制を整えろと言われても、検査機器を購入する補助金がもらえないとどうにもならない。国に働きかけてほしい」と訴えた。【斎川瞳】
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